Intel「Alder Lake」が、M1 Pro/Maxを上回る
先日、Intelの12世代チップ「Alder Lake」の性能がとんでもないことになっている…という記事をご紹介しました。
この記事内ではGeekbenchのスコアが以下のように紹介されています。
これまでは、シングル性能においてはMチップの独壇場…とされていましたが、ここに来てIntelチップが急激な性能アップを果たしたようで…。
シングルではMチップを超え、マルチにおいても一気に現行Mac Proと同等のスコアをたたき出してくるなんて、これまでのIntelは何だったの?…と、素直に疑問に思わざるを得ません。
そんな中、今度は「PassMark」のベンチマークスコアが出てきました。
当然ながら…。Geekbenchと同様の結果となっています。
用途の違いは理解できるが…
記事によると、
Intelの第12世代Intel Core iプロセッサ(Alder Lake)のPassMarkベンチマークスコアが、Apple M1 ProおよびM1 Maxを上回ったとNotebookcheckが報告した
ということです。
PassMarkベンチマークのシングルスレッドスコアはこれまで、M1 Pro(10コア)の3,871が最高値だったわけですが、今回の結果を見ると、「Core i7-12700KF」「Core i5-12600K」「Core i7-12700K」「Core i9-12900K」「Core i9-12900KF」はいずれも4,000超の結果となっていますね。
単純にシングルのコア内の処理スピードが向上しているわけで、これでApple Siliconの強みが、「Apple Siliconだけのもの」ではなくなりました。
恐らくは、マルチ性能においてもGeekbench同様の傾向になるでしょうから、こと性能面に関しては、一瞬にしてM1 Pro/Maxの優位性が溶けてしまったということになります。
今後はAMDも黙ってはいないでしょうから、いよいよ混迷の度を増してくる…というCPU業界になりそうです。
しかし、Corei9のAlder Lakeのような性能は、Windows機で考えると「ゲーミングPC」といわれる分野のPCに搭載されることになるでしょう。
性能的に分が悪いと感じるM1 Pro/Maxですが、Macが基本的にゲームでの使用を考慮していないことを考えると、それこそ「考え方次第」ということになります。
また、Intelチップにおいては、「高性能=消費電力大」ということに他なりません。
この部分では、Apple Siliconのバランスの良さに到底適わないことになります。
どう考えても、ノートPCの分野においては、バッテリーもちと性能のバランスの良さにおいて、Apple Siliconの優位性が際立つように感じますね。
問題はデスクトップのハイエンド機。
恐らく、新型Mac Proには、M1 Maxを複数ダイに組み込んで、それなりの化け物ぶりを発揮したチップを搭載してくるのでしょうが、M1 Maxをシングルで搭載すると言われているiMacとの性能差が非常に大きいことがどうしても気になってしまいます。
Alder Lakeと同性能程度の、「M1 Max強化版」チップがあったら丁度よさそうなのですが…。
用途の違い、という大義名分は分かるのですが、どうしても根本的な性能差という部分も気になってしまう自分がいます。