Surfaceブランドの新製品
Microsoftは5月2日,Surfaceブランドの新製品「Surface Laptop」を発表しました。13.5型タッチディスプレイ搭載のクラムシェル型ノートPCで,ボディーにアルミニウム,パームレストとキーボードベゼルにアルカンターラ(スエード調の人工皮革)素材を採用しているとのこと。
OSは同時発表の「Windows 10 S」を搭載するようです。同日から予約を受け付け,出荷は6月15日。価格は999ドルから。日本での展開は未定のようです。
思いっきりMacを意識
スタイリングといい,価格帯といい,思いっきりMacを意識していますよね。意外だったのは,画面の取り外しが不可なモデルだということと,非常に強気な価格帯で勝負してきたということです。
Surfaceとの違いと各モデルの価格を下記に。
相変わらずの中途半端感は否めない…
Macと比較してのメリットとしては,その「駆動時間」ですね。新型Macは,この点で大きく不評を買ってしまいました。その点Microsoftは安定したバッテリー管理を行っているように見えます。
また,今回Microsoftは,端末の立ち上げ等,起動の迅速さも売りにしているようですので,新OSやSSD等を含め,システムの高速化に自信を深めているのかもしれません。まあ,こちらはMacも不満はないところです。
しかし,相変わらず中途半端なところは残っていますね。
まずは,画面が取り外しできないのに「MultiTouch対応」のディスプレイにしてしまったところ。だから,無理なんですよ,ラップトップ型での画面操作は…。斜めになり固定されていないディスプレイにペンタッチだなんて,実用的ではありません。
そもそも,キーボード付属のPCに画面タッチという概念に無理があると考えているので,SURFACEのように画面取り外しタイプにも違和感があります。その点Appleは,Macに関してはトラックパッドという魔法を用意してくれていますし,ペン操作はiPadに任せています。この考え方は非常に合理的に感じます。
次に外部端子の問題。どうやらUSB3.0一基のみの搭載のようですね。MacBookやTouchBar無しMacBook Proがあれだけ叩かれたのに…まあ,外部モニタ接続用の端子は別に用意されるので,「+1」と考えられるのでしょうが…この点はどのように評価されていくのかに興味があります。
さらに価格面。「Corei5+8GB+256GB」の組み合わせで,15万円ほどになるのでしょうか? どうなんでしょうね〜。あえてこちらのモデルを選択する理由は見つからないような強気な価格設定のように感じます。
また,Corei7モデルは,高すぎませんか?MacBook Proの15inchモデルが買える値段です。やはり中心はCorei5モデルとなりそうですね。
最後に,新OSの「Windows10S」。教育用に特化したモデルのようですが,このSurface Laptopは,別に学生や教員でなくても魅力的なモデルのはず。通常のWindows10Proにもアップデートできるようですが,だったらなおさら新OSの位置づけが中途半端に思えるのですが…。
ユーザーは何を求めているのか?
Windowsユーザーは,いったい何を求めているのでしょうね。2in1? 薄型? ペン操作? ・・・
その点Macユーザーはシンプルだと思うのです。トラックパッドとキーボードでWindowsに出来ることがすべて完成します。それも極上の操作性を味わいながら。 Windowsユーザーが,SURFACEとSurface Laptopとをどのように差別化していくのかに注目したいと思います。