Apple,大手キャリアとの契約見直し承認
非常に今更感が強いです。
誰しもが知っていましたよね。Appleがキャリアに対して,自分たちが有利な契約を結ばせていたこと。
SoftBankがその条件をのんで初めてiPhone3GSの販売を開始した後,au,docomoがすぐさま後追いできなかったのは,Appleの独善的な契約要請があったやに聞いています。
まあ,それを飲まざるを得ないほど日本人にとってiPhoneは魅力的だったのでしょうし,加えて利用者にとって割安感のある契約が実現することで,今やスマホシェアでiPhoneの占める割合は50%を超えているのです。
しかし,いよいよ公正取引委員会が動いたようです。
繰り返しいいますが,なんで今更なんでしょう。
問題は,実際の利用料です
これまでは,各キャリアが「月々割」のような形で契約の中にiPhone本体を割り引くような内容を取り入れてきましたね。
しかし,昨年度あたりから次第に風当たりが強くなり,「本体から割り引く」という形から,いわゆる「4年縛り」という「同一キャリアで継続的に買い換えるのであれば,実質的に本体価格が半額で利用できますよ」という離れ業を大手キャリアが「発明」したわけです。
今回公取委は,この「4年縛り」に噛みついたわけです。
正直,「契約の形態」はどうだっていいんです。乱暴にいってしまえば。
これまでも,各キャリアは,元々割高だったiPhoneを,どのように割安に提供するかに腐心してきました。その結果がこれまで問題視されたような様々な「縛り」に結びついていたのかもしれません。
しかし,それらがあったから私のような庶民もiPhoneできたというのもまた真実なのです。
一番怖いのは,
「様々な各キャリアの配慮が問題視され,結局我々が何の割引もなくiPhoneを購入せざるを得なくなること」
です。
本体価格が10万円もするデバイスをそう易々と購入できるものではありません。
そうなると,考えられるのは「通信量」の割引ということになりますが…。
格安Android機との兼ね合いが心配…
本体割引がだめなら,通信量を大幅に割り引いてこれまで同様の料金で利用できるようにする…。
それが可能であれば何の問題もありません。結局我々利用者は「トータルコスト」で判断しますので。
しかし,本当にそれが可能なのでしょうか?
各キャリアが十分に利益確保した上で通信量を下げることができる?
また,現行各大手キャリアは,格安Android機も取り扱っていますがiPhoneと同じテーブルの上にこれらを載せて考えていくことが可能なのでしょうか?
「本体からの値引き無し」ということで各機種横一線の状態,さらに,料金形態も同様にしていくことで不公平さをなくしていこうという方針にならざるを得ないのであれば,どこかに歪みが出てくるのではないかと危惧しています。
そして,その歪みは,「iPhone利用料金の引き上げ」という形で出てくるような気がしてなりません。
「公平性」を謳うお役所。
そしてデメリットを被る一般利用者。
「格安SIM」に逃げることができるのであればそれもありでしょうが,いかんせん通信速度が遅いということは,テザリングでの利用なども想定している私からすると致命的な部分が大きすぎるのです。
docomoの社長は,「秋までに対応策を考える」と明言。auとSoftBankは無言を貫いています。
しかしきっと,9月の新iPhone発表に合わせて「新プラン」を提案せざるを得ないでしょう。
キャリアには,是非とも「利用者目線」でのプランを考案していただきたい。
貧乏利用者の代表として強くお願いしたいところです!
☆追記☆
と,一旦上記部分で書き終えていると,新たな情報が。
なんと,大手は根本的に「縛り」を解消するつもりはないようなのです。
???
それでお役所は納得するのか?
今後に要注目ですね。