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「A12Bionic」 VS 「Kirin980」〜AppleとHuaweiの威信を賭けた大勝負はAppleの大勝利〜

「A12Bionicを凌駕する」という触れ込みの「Kirin980」,さてその実力は?

 近年,ことスマホのチップに関しては,iPhoneの無双状態がしばらく続いていました。 

 提携するTSMCの確かな技術力もあり,今年度の新チップ「A12Bionic」においては唯一「7nmプロセスルール」を採用。精密化されたチップは,高性能化はもちろんのこと,省電力化をも可能にしています。 

 「性能に関しては有無を言わせぬ強さ」を誇っていたiPhoneですが,今年度唯一そんなiPhoneの地位を脅かそうとしていたのが,Huawei mate Pro20。
 この機種に搭載させている「Kirin980」が,Android勢の中で唯一「7nmプロセスルール」を基に製造されていることが分かったのです。

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 また,Huaweiの大本営も,
「Kirin980の性能は,A12Bionicを凌駕する。」
と自信を見せたことから,事態は一転。「Kirin980」の性能によっては,スマホ界の勢力図に変化があるかも…と,私は考えていました。

 

 それは,以下の2点によるものです。

①盤石だったiPhoneの優位性が一気に崩れる

 これまで年月をかけ,「Aチップ」に磨きをかけてきたApple。台湾のTSMCとの連携も強化させることで,正に盤石ともいえる「性能づくり」に取り組んできました。

 毎年のように高価格化するiPhoneですが,
「性能は世界一」
というお墨付きがあるからこそ,ユーザーも納得せざるを得ません。

 また,Appleの最近の戦略である,以前の機種を現役として残し,低価格帯を望むユーザーに対応するという戦略も,「陳腐化しないAチップ」という大前提があるからこそ成立するものです。

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 しかし,もしここでいきなり現れた「Kirin980」が,これまでの努力の積み重ねである「A12Bionic」を超えるものだったなら,Appleの戦略事態が崩れてしまうことになります。

 

②中華スマホの驚異的な伸びがAppleを喰う

 Huaweiのような急伸する中華スマホ勢は,販売面においても驚異的な伸びを見せ,Appleを脅かそうとしています。

 その上,Huaweiが「自社生産」したぽっと出の「Kirin980」がA12Bionicをいきなり超えてくるようであれば,その技術力においてもAppleを凌駕してしまっているということになります。

 これではもはやApple側に対抗する術がなくなってしまうではありませんか。これは大変な事態なわけです。

 

 ただでさえHuawei Pro20は,LEICAレンズを搭載した非常に魅力的な機種。 

 これで性能面まで持って行かれたら…と不安視していた中,ついに出ました。ベンチマーク。早速その内容を見ていきましょう。

 

ほっ…A12Bionicの圧勝!

 まずはデータから。

①シングルスコア

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②マルチスコア

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③CPUやGPUなどデバイスの総合的な性能

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④GPU

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 もはや何も言うことはありませんね。

 A12Bionicの圧勝です。

  というか,「Kirin980」は,昨年度のiPhoneXに搭載された「A11Bionic」にも太刀打ちできていません。
 まあそれでも,他のAndroid勢が搭載する「Snapdragon 845」と比較すると頭一つリードしているようですので,「自社開発」ということを考えると相当頑張ってることが分かりますね。

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 それしても,A11からの伸びの低さを指摘されているシングルスコアにおいても相当差が付いているのが意外。
 また,今回のA12Bionicで重視されているGPUでも全く歯が立たずと,高精細な「7nmプロセスルール」を採用していることを考えると,かえってその低調ぶりが気になるくらいです。

 

「信頼性」は大事です! しかしその伸びしろは驚異的

 これらの結果を受け,まずいいたいのは,
「信頼性は大事です。」
ということ。

 何を言いたいかというと,会社として発言した内容が,事実と異なるようであれば,信用されなくなるということ。

 今回Huawei側は,「A12Bionicを超える」と言っていたのにもかかわらず,蓋を開けてみたらA11Bionicにもかなわず…。
 これはいけません。
 さすがに,これまでの実績が無いところからいきなりAチップ越えという「魔法」はなかったわけで,とんだ「オオカミ少年ぶり」を露呈してしまいました。

 

 逆に,Appleの「A12Bionic」に対する公表値は「15%」ほどの性能アップですが,様々なところで「実際はそれ以上の高性能ぶりだ」という見解が示されています。 

 大企業としての責任を果たすため,また,Appleの名を汚すことの無いように,「事実を事実として」あるいは「最も低い数値が出る場合を想定して」発言するという考え方なのかもしれません。

 やはりこのくらいの慎重さは必要です。

 今回のことは,Huaweiにとって大きな痛手となるのではないでしょうか?
 ことフラッグシップ機の性能面に関しては,Huaweiの言い分は話半分で聞いた方がいい,と言われてしまっても仕方がありません。

 

 しかし,これまでさほど実績が無い中で,「Kirin980」の性能をここまでに引き上げたこと自体は大いに評価されるべきです。
 恐らく今後も,潤沢な資金を材料として企業買収を図りながら,その技術を蓄えていくであろう中華スマホ勢。
 近い将来「Aチップ」を脅かすような逸材が出現してもおかしくはありません。

 さて,Appleの優位性はどの程度保たれるのか?

 そのためにAppleはどのような戦略を練っているのか?

 今後の動向に目が離せません。