「超音波」で認知し合う「スクリーン」と「ApplePencil」
iPhoneを初めとするスマホのスクリーンに関しては,これまでも様々な技術が導入され,そのたびに我々のユーザビリティが向上してきました。
例えばスクーンサイズ。
私が初めて触ったスマホは「iPhone3GS」で,3.5inchサイズ。それでも当時は「画面デカッ!」と感動したものでした。
それが今や5.8inchで小さい部類です。正に隔世の感がします。
更に画面は液晶から有機ELディスプレイの時代。
また,解像度も向上し,Retinaクラスがもはや標準。
さらにはベゼルレスの全画面が幅をきかせ,画面内にTouchIDを内蔵したりするとんでもない輩も現れました。
加えて,3DTouchで画面への圧力を感じ取ったり,ApplePencil等のスタイラスで書き込みができるようになったり…。
しかし,こと「入力」「感知」に関しては,「静電容量方式」の技術を採用してきました。
今は無きジョブズが,
「人間の指こそが最高のスタイラスである」
と述べたことはあまりにも有名です。
そんなジョブズでさえ,ApplePencilの有効性にまでは想像が及ばなかったようですね。
ところが,そんな「静電容量方式」を超え,スクリーンとApplePencilとの関係性を飛躍的に向上させるかもしれない特許をAppleが申請したようです。
静電気を超えるもの。それは「超音波」です。
超音波レイヤーとスタイラスの不思議な関係
この特許は,スマホやタブレットの画面下に「超音波レイヤー」を敷き,センサーでそのレイヤー上の波の反射を感知するというものだそうです。
この反射を分析することで,time-of-flight(飛行時間),波の最終到達点,物体の位置,サイズ,かかった圧力までもが分かるとのこと…。
ということは,これまでの静電容量方式よりも,正確で多様な感知が可能なのでしょう。
更にもうひとつの特許は,スタイラスに埋め込まれたセンサーとデバイス上のセンサーが超音波で連動し,スタイラスのどの位置をどのように握っているかを感知するようです。
つまり,スタイラスに握る場所や握り方等を変えることで,画面に対する作用を変えることができるということ。
もしかすると,スタイラス上を指でスライドさせたりするような動作によって,スタイラスの動作や作用そのものを変更したり,デバイス上のアプリの機能を変更したりといった,「リモコン的な活用」が実現するかもしれません。
ひょっとしたら,iPadやiPhoneの「スリープ解除→スタイラス上でのTouchID」「画面スワイプ」「各種タップ操作」など,手元のApplePencilで思い通りに操作できるようになるかもしれません。
となると,手に持って操作するiPhoneよりも,画面の大きいiPadでの操作性に劇的な変化をもたらしそうです。
う〜ん,夢がありますね!
近い将来実現できたら…
今月末の発表会では,ApplePencilの改訂も噂されています。
まあ今回の技術に関しては,全くの新機軸の技術であり,iPhone・iPadというハードとApplePencil両方の対応が必要となるため,そう簡単には実現できるものではないでしょう。
しかし,近い将来に実現できたなら,低迷するタブレット界における一大ブレイクスルーとなるかもしれません。
非常に楽しみです。