地道な技術開発を繰り返すApple
先日は,超音波技術を使って,スタイラスおよびその操作を感知する技術をAppleが開発ししているということをお伝えしました。
これに加え,水に濡れても感知することのできるディスプレイに関する特許をAppleが申請したという記事が来ています。
他の分野に比べて特段目立つ分野ではありませんが,日常使いの上で大切な技術に関して,地道な研究を進めている姿勢には好感がもてますね。
静電気式の踏襲か? 超音波式との連携か?
水に濡れた手でディスプレイを操作しようとすると,思い通りに操作できなくなるということは,誰しもが経験したことがあるでしょう。
この原因は,ディスプレイ上の感知を「静電容量方式」で行っているからだということですね。
今回の特許は,「新たなフィルター」を用いることによって,パネルに触れているのがユーザーなのかどうかを判断するシステムなのだそうです。
もし「静電気」を感知しなくても認知できるのであれば,水に濡れている手だけで無く,通常の手袋などを着用している際にでも自由な操作が行えることになりそうです。
ここで気になるのが,以前のスタイラス認知における新技術「超音波式」との兼ね合いです。
これまでの「静電容量式」は踏襲しつつ,「新たなフィルター」を追加する形なのか?
今回の「新たなフィルター」は,「超音波方式」と共用できる技術なのか?
興味は尽きません。
新しい夢物語に向かって・・・ソフトウエアの革新が鍵か?
スマホやタブレットという物理ディスプレイ搭載型のデバイスが存続する限り,「操作性」という部分での改良は永遠に続いていくものだと考えられます。
反面,通常の操作に関しては,現状の技術でも何不自由なく利用できるまでに到達していると感じますので,これ以上を望むのであれば,「どのような観点」の進化が求められるのかということを突き詰めて考えていくことが重要になるでしょう。
例えば…。
「異なった操作性をもった複数のディスプレイを任意で表示できる」
とか…。
現状ではもちろん夢物語でしょうが,ソフト的に表示の切り替えが可能になれば,あながち不可能とはいえないのではないかと妄想したりします。
この技術が可能になれば,「写真モード」「お絵かきモード」「メモモード」など,一つのデバイスであたかも異なる専用デバイスを使用しているような使い方ができるようになるのでは…?
更に言えば,今後のこのようなディスプレイ感知・表示の技術は,スマホ・タブレットという範囲から大きく広がり,家電,自動車等の様々な分野に浸透していくはずです。
もしかすると将来的に,家電や自動車の操作技術からスマホに移植されるような,逆転現象が起こってくるかもしれませんね。