しばらくはA12Bionicの天下かと…
「基本性能に関してはダントツのApple」
という状況が,ここ数年続いてきました。
何しろ,今年発売のAndroid勢のCPUパワーが,昨年度発売のiPhoneXに及ばないという現状でしたので…。
「今年もA12Bionicで安泰だな…。」
と私も高をくくっていました。
この,
「旧機種でも勝負になってしまう」
という現実を目の当たりにすると,
「もはやAndroid勢の巻き返しは難しいかも…。」
とさえ感じていたのですが,なんと,いきなりの大逆襲が起こるかも…というニュースが飛び込んできました。
これ,本当だったらAppleの今後の戦略にも関わってくる大きな事柄だと考えます。
いきなりの「大逆転」はあり得るのか?
まずはそのデータから。
問題のCPUは,米クアルコムの新型プロセッサ「Snapdragon 8150」だそうです。AnTuTuのベンチマークがこちら。
そのスコアは,クアルコムの現行プロセッサ「Snapdragon 845」を搭載したAndroidスマートフォン「ROG Phone」の297078ポイントを,大幅に上回っています。
さらに,中国HUAWEIの「Kirin 980」を搭載したスマートフォン「Mate 20 Pro」の309628ポイントにも勝利。
そしてそして,「A12 Bionic」を搭載した「iPhone XS」の352405ポイントをも,若干ですが上回っているのです。
でも,どうなんでしょう。
「Kirin 980」に関しても,「A12Bionicを凌駕する」という触れ込みでしたが,実際はやや期待はずれという結果になっていました。
まして,これまで性能的には相当苦労してきたはずの「Snapdragon」が,一気に「A12Bionic超え」を実現することができるのか?
もしこれが事実だとすれば,「Snapdragon」は一段飛ばしで「2世代分」の性能アップを果たすということ。
販売戦略的にどうなんでしょうね。Androidユーザーにしてみれば,
「どうせだったらしっかりと少しずつ性能アップをさせて還元してくれよ!」
という思いかもしれません。
それにしても,これまで圧倒的に差を付けられていたメーカーが,飛躍的な伸びを見せることができるのか…。
「Kirin 980」のときとは異なり,具体的な「数値」が提示されていますので,信憑性がありそうな気もしますが…。
ついにApple落城のときが来るのか? こんなに突然に?
「iPhone無双」でなくなったときの問題…やはり「価格」
私はこれまで,
「iPhoneの価格は高すぎるが,かろうじてその地位を支えているのは絶対的ともいえる性能である。」
と繰り返し述べてきました。
iPhoneXSにしても,「価格下げ」の噂があった中,現状維持で発売され,結構な苦境に立たされているのは皆様もご存知の通り。
ましてやiPhoneXRと来たら…。
このタイミングで,Android勢に「最高性能」の座を奪われたら…。
これまで,その性能があるが故に我慢していたユーザーの感情が高ぶってしまうかもしれません。
そうなれば…。一気にiPhoneの存在意義さえ薄くなってしまうことでしょう。
「Snapdragon 8150」,気になります。
データもそうですが,実際にこのチップを搭載したAndroid機の動作…。
iPhoneXSを脅かすものだったなら,いよいよこれから1年のAppleの立ち位置が怪しいものとなってしまうかもしれません。