やりました!「V」
紀平選手,やりました。
浅田真央選手以来,13年ぶりの,シニアデビュー年グランプリファイナル制覇です!
しかも,あのザギトワ選手を破っての優勝という部分で,大きな価値がありますね。
もちろん,トリプルアクセルを武器に,実力のある選手だとは思っていましたが,まさか優勝するとは…,というのが正直なところです。世の大概の皆さんも同じような印象なのではないでしょうか?
しかし,先日のSPの出来を見て,
「これはいけるかも…。」
と考えた方も多いはず。
だって,演技の内容的に,素人目に見てもザギトワ選手を大きく超えていましたから。
抜群の身体能力と更なる伸びしろ
紀平選手,幼い頃から,その身体能力の高さはもすごかったらしいですね。
それに加えて抜群の練習量。筋肉の付き方もめちゃくちゃ「マッチョ」なのを,TVで観ました。
紀平さんの滑りで感じるのが,その身体能力に裏打ちされた「安定性」と「切れ」です。
どんなに激しい動きをしていても,「崩れる」ことが無く,しかも一つ一つの演技に切れがあるのです。
ジャンプにしても,着氷する際にはすでに身体が回転しきっているため,回転不足の心配がないとともに,「着氷しながら回転不足と取られないようにごまかす動き」が必要ないのです。これが「切れ」となって見えるのかもしれません。
少なくともこれまでの日本人選手のそれとは「次元が違う」と感じさせられます。
また,これで完成形てないと感じされるのも彼女の強み。
演技を観ると,技術的な部分ではほぼ完成していると感じますが,演技力・表現力の部分では,年齢相応であり,まだまだ大きな伸びしろを感じさせます。
今後,年齢を重ねながら,「妖艶さ」が出てくると,恐らく演技構成点が更に伸びてくるのではないでしょうか?
女性ならではの課題として,成長とともに演技の質が変わっていくという問題があるようです。
今回のザギトワ選手や浅田真央選手も,急激な身長の伸びへの対応等,苦労が絶えなかったようですね。
紀平選手が,今後どのような成長を見せてくれるのか…。
できれば,様々な問題をクリアし,もっている能力を最大限発揮できる環境で挑戦し続けてくれることを願っています。