米中対立は激しくなるばかり
もう止まらないですね。
米中の経済戦争。
ただでさえひどい状態のところに,中国Huaweiの幹部拘束。
そして中国側のカナダ人元外交官の拘束と,すさまじい報復合戦が続いています。
西側のHuawei排斥の動きについては先日お知らせしました。
別にHuaweiを擁護するつもりはさらさらありませんが,詳細を国民に説明することもなく,瞬間的な早さで日本もHuawei排斥に傾いている姿勢に関しては,大きな違和感を禁じ得ません。
そして今度は中国側のiPhone不買運動。
「iPhoneを購入したら100%分の罰金」
なんて,子どものけんかそのものです。
そんな中,ついにiPhoneの生産そのものを,中国から他の国に移行しようとする動きがあるようです。
大問題に発展してきました。
生産の安定性+雇用コストの悪化が問題?
記事によると,iPhoneの組み立てを担うPegatronが,米中の貿易戦争から受ける影響を憂慮して,生産拠点を中国からインドネシアのバタム島に移動中であるとのこと。
移動には最低2四半期はかかると考えられるとのことですが,その中で非常に気になるのは,
「Pegatronは新しい施設を建てるのではなく,そでに存在している工場設備を借りる形で生産拠点の移動を進めている」
という部分です。
この「移動」が,以前から予定されていた計画的なものだったのであれば,当然新規の工場建築を経てのものとなるはず。
つまり,それほど「あわてて」,まるで中国から「逃げ出すように」今回の移動を勧めていると考えることができるわけです。
当然その裏には,今回の止む気配を見せない「米中経済戦争」があることは明かでしょう。
今回のPegatronだけではなく,Appleにとっての最大サプライヤーであるFoxconnも,「ベトナムでの工場新設」の噂が取り沙汰されているようですので,この件,今後に大きな影響を及ぼしそうです。
中国での生産に関しては,労働者の賃金が急上昇していることで,
「以前ほどのメリットは急激に薄れつつある」
ということが,数年前から言及されてきたと記憶しています。
この雇用コスト問題に加え,今回の「経済戦争」。
Appleとしては最も重視したいはずの「製品の安定供給」面においては,大きな心配事になっているはず。
だとすれば,このを機に,
「一気に中国を捨てる」
という選択肢も当然考えているものと想像します。
個人的には「脱中国」に賛成です
個人的には,「脱中国」に賛成です。
これは単なる中国に対する感情というだけではなく,
「スマホ業界において,これだけ中華スマホが急伸してくると,何かとAppleには不利益なことが起こりうるのではないか」
と考えるからです。
何せ「中華思想」,自分たち中心に考える国のことです。
だとすれば,労働コストの面での旨みがなくなったのであれば,早急に,米国やAppleに対して中立な立場を取る国での生産を,より積極的に目指すべきではないでしょうか。
生産の面で特別中国に対する反感はもっていませんが,現状の国際状況や経済状況を鑑み,何しろ,
「安定したAppleデバイス供給」
を望む一ユーザーとして,波風の立たない地での生産を望みます。