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「大恋愛〜僕を忘れる君と」最終話〜待っていた「緩やかで全てを包み込みたくなる瞬間」…戸田恵梨香さんの透明感に拍手〜

全てを理解し,全てを受け入れる…

 心が洗われるような素晴らしい最終話だったと思います。

 尚が選択した,
「自分が衰え,周囲に迷惑になる前に愛する人たちの前から消えよう…」
という選択そのものには,ちょっとした違和感と脚本に対する疑問が残ります。
 しかし,「尚」という,家族を心から愛していた女性であれば,あえてそのような選択をすることもあるかな?…と,ほんの少しバイアスをかけることで納得させようとしている自分がいます。

 しかし,この最終話,そのような若干の違和感を吹き飛ばすほどの説得力がありました。

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 その源は,
「全てを忘れた尚の,全てを理解し,全てを受け入れようとする,緩やかな真司や家族の姿勢」
であり,
「全てを忘れてしまった尚を,とてつもない透明感で演じ切った戸田さんの演技」
だったと感じています。

 

いてくれるだけでいい…

 行方不明だった尚が全てを忘れていることを理解した真司がたどり着いた答えは,「いてくれるだけでいい」ということだったに違いありません。

 特段に「記憶を取り戻すため」の手段をとるわけではなく,アップルパイを食べたり,著作を読んであげたり,家族と会わせてあげたり…。

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 どれもが,それこそ「緩やかに」尚への愛情をつたえるための,唯一の手段として選択したものだったように受け止めました。

「思い出してくれなくてもいいよ。僕が君へのありがとうを伝えたいだけだよ。いてくれるだけでいいんだよ…。」
という,真司の心の声が聞こえてくるようでした。

 

そして思い出す…奇跡の瞬間,戸田さんのとてつもない透明感

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 そんな中,ひとときだけ真司のことを思い出す奇跡の瞬間が訪れます。
「真司の才能はやっぱりすごいよ。」
と,尚が言葉にしたのは,自らが惚れ込んだ夫の才能への賛辞でした。

 観ていた方々の心が震えるた瞬間だったのではないでしょうか?

 

 本作ではこれまで,戸田さんの演技力が光りました。

 前半の強気で快活な尚。

 病気が発症してから様々なことに葛藤する尚。

 次第に衰えていく尚。

 そんな自分に怯える尚。

 病気と向かい合うことに決め,気力を取り戻す尚。

 何もかも忘れてしまった尚。

 そして,ほんのひとときだけ,真司への思いを確かめる尚…。

 

 最終話での一貫したテーマは「透明感」だったと考えます。
 演技も極力感情を抑え,フラットな感じ。
 そして,メイクも「できるだけナチュラル」を心がけていることが分かります。もちろん衣装も華美なものではなく…。

 そんな尚の姿が,強烈に目に焼き付きました。
 このような「静」の演技で,ここまで視聴者を引きつけることができる女優さんも,なかなかいないのではないでしょうか?

 第一話の居酒屋シーンの真司との掛け合いで笑う尚と,最終話に真司と抱き合いながら見せた穏やかな涙の対比。
 私の頭の中に,しっかりと焼き付けられました。

 

大恋愛〜僕を忘れる君と

 そしてラストシーン。

 間宮真司の最新刊「大恋愛〜僕を忘れる君と」が発刊されます。

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「君とのことを書くのは,これで最後だよ。」
とつぶやき,仏前に本を供える真司。

 そしてそれを見つめる結婚式でのウエディングドレス姿の尚の写真。

 最終話単独で考えると,実にすがすがしい「大恋愛のドラマ」でした。
 惜しむらくは,以前にも述べているように,中盤の「本筋とは関係ないストーリー展開」が全てを壊してしまったな…というところ。

 にしても,本作で戸田さんの評価が急上昇することになるのは間違いがないと考えます。
 そして折も折,来年度の朝ドラの主演。
 それを受けた2020年は,まさに,
「戸田恵梨香の年」
になるかもしれません。