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「MOMENTUM True Wireless」レビュー②〜その音質は?・・・箱出し1発目→エージング編〜

肝心の「MOMENTUM True Wireless」の音質評価には注意を要する?

 前回は,届いた「MOMENTUM True Wireless」の開封・セッティング編ということでお届けしました。 

 

 今回は,最も気になる「音質編」の1回目です。

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 音質について,何回かにレビューを分けるのには理由があります。
「この機種の音質の評価に関しては,気をつけて段階を追ってみていかなければならない。」
ということは,実は購入前から考えていたことでもありました。

 
 その理由は,以前に購入したことのある同じゼンハイザーの「IE800」にあります。
 どういうことかというと…。

 この「IE800」。
 箱出し1発目で聴いたときには,
「何じゃこりゃ! これで8万円なんて詐欺だ!」
と思えるくらいひどいものだったからです。

 具体的にいうと,とにかく高音部のシャリ付きがひどく,低音の質・量ともに足りていないという状況。ところが,DAPに繋ぎっぱなしでのエージングを数時間ほど行っただけで,大化けしました。

 高音のシャリ付きが急激に収まり,低音の艶が出てきて,高解像でありながら深みがあり,とてつもなく音場の広いという,皆さんご存知の「IE800」の音に激変したのです。
 世の中には,
「エージングなんて必要ない」
なんていう人もいるようですが,これ程急速に変化してしまう機種を前にすると,
「エージングは絶対必要」
であると考えざるを得ません。

 もし当初の音で判断して売却してしまったりしたら,取り返しが付かないことになってしまいますので…。

 

 同じドライバーを搭載する今回の「MOMENTUM True Wireless」。
 手にする前からある種の緊張感をもって臨むことになりました。

 

やっぱり! ひどい初期状態の音 その問題点3つ

 セッティングが終わってから早速試し聴きをしてみることに。

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 すると…。
 予想どおり,いや,予想以上にひどい音です。
 傾向としてはIE800と同じような感じですね。
 高音側が「これでもか」というくらいのひどいシャリ付き。

 そして非常に印象に残ったのが,
①「低音が無残なほどに出ていない」
ということです。
「足りない」
というレベルではなく,本当に「スカスカ」です。
 中音だけはある程度まともに出ているのですが,さらに深刻なのは以下の2つ。

②低−中−高の音の「つながり」が感じられない
③音の立体感がなく,非常に「平面的」である

ということです。
 いずれも「IE800」のときにも感じたことではありますが,「MOMENTUM True Wireless」の場合はその「上」を行き,絶望的なものさえ感じさせるひどさです。

 

 正直,
「この三つの課題を解決するのは,難しいのではないか…」
と,考えました。
 しかし,「IE800」の経験があるため,とりあえず予定どおり,10時間ほどのエージングまでは最終決定を見送ることにしました。

 

「段階的」な化け方

 この「MOMENTUM True Wireless」,実に段階的な化け方をします。
 その大きな山は以下の2点だと感じました。

 

①2〜3時間後

 まずは取り合えず,数時間ならしっぱなしにしてみることに。
 通常ワイヤレスイヤホンでは,耳から抜いてしまうと音楽再生が止まってしまうのでしょうが,本機は流し続けることのできる設定があるので,楽ちんです。この点については後日ご紹介します。

 すると…。
 やはり「IE800」と同様に,かなり大きく変化します。数時間でこの変化は「ズルイ」といえるレベル。一聴して分かるほどの変化です。

 一番変わるのは,上記の問題点①,低音の出方です。
 本当に蚊の鳴くようにしか出ていなかった低音が,ある程度の主張を始めます。決して他のゼンハイザーのイヤホン・ヘッドホンのように低音が強いわけではありません。はっきりいってそれでも「非常に弱い」と感じます。この点が,「MOMENTUM True Wireless」の大きな弱点の一つになります。
 それでも,最初よりはかなりましになり,一応「音楽」としては聴くことのできるレベルになるという感じ。

 僅かばかりの可能性を感じることができました。

 

②10時間後

 もうはしばらく我慢して鳴らすと,更に大きな変化が現れました。上記の問題点②,音のつながりが出てきて破綻が少なくなってきたのです。

 これまで,ダイナミックドライバー一基で鳴らしている割に,低−中−高のつながりに非常に大きな曖昧さを有していた「MOMENTUM True Wireless」ですが,ようやく1つの音楽として成立するようになってきたのです。

 しかし,「ボーカル帯の中域がやや引っ込みがち」だという点はIE800と同様の特徴のようです。

 今後も少しずつエージングは進んでいくのでしょうが,恐らくここまで来ると本機の実力の殆どが見えてきたといってもいい頃合いでしょう。
 「IE800」の際も,この段階での評価が,後々覆ることは全くありませんでしたので,「判断を下すとき」がやってきたということです。

 

 さて,どうしよう…。

 

結局解決できなかったのは「立体感」

 結論として,大きく3つあった問題点のうち,最後まで解決できなかったのは,③の「立体感」です。

 「IE800」ではこの「立体感」は,むしろ大きな武器でした。しかも,他のイヤホンでは太刀打ちできなかったほどの強烈なアドバンテージです。

 低−中−高の音の「重なり」がとにかく素晴らしかったのです。
 重厚な低音,やや引っ込みがちではあるもののボーカルの艶まで表現する中音,どこまでも果てしなく伸びる高音が,とてつもないバランスの元に重なり,その「つながりのよさ」も相まって素晴らしい音の立体感を表現していました。

 

 しかし「MOMENTUM True Wireless」では,


・立体的に音を重ねるためには「低音」が絶対的に不足している
・量だけではなく,非常にペラペラした低音のため,重厚感は「全く」感じられない
・中音も,特別主張するわけではない。低音同様,坦々と鳴らす雰囲気。ボーカル帯が引っ込みがちなのが非常に惜しい。艶感も感じられない
・高音はシャリ付きが残る。その割に伸びはない→IE800との大きな違い
・楽器数が多くなると処理できない傾向。特にロック調の音楽は非常に苦手


といった,「トータルとしての立体感」を阻害する要素が非常多く存在するのです。

 また,重厚さが不足しているため,音に「艶」「色気」を求める向きには向かないでしょう。
 さらに,だからといって,有線イヤホンでいうところの「モニター的」「フラット」という音質とも違うような気がします。音が「軽すぎる」のだと思います。

 

 しかし,もちろん長所もあります。

・AirPodsと比較すると,特に中音の「解像度」は高い。一聴して分かるレベル
・AirPodsでは聞こえなかった楽器も聞こえる。分解能は特に落ち着いた曲調でその優秀さを発揮する

 

 さて,どうしましょう…。
 「MOMENTUM True Wireless」は,残すべきか?

 もし残すとすれば,AirPods,BeatsXとの棲み分けは可能なのか?

 色々と悩んでしまいます。
 そう考えているとギズモードさんから以下のような記事が…。

 

 そう,いつもながらの「装着」と「音質」との兼ね合いです。

 次回は,この「装着」によって,「MOMENTUM True Wireless」の不満点がいくらかでも緩和できるのか試してみたいと思います。

 

◇追記◇