大注目のAVIOT「TE-BD21f」
前回は,非常に評価の高いAVIOT「TE-D01b」の兄貴分として発表された「TE-BD21f」に大注目,という内容で書かせていただきました。
今回は,その注目ポイントについてです。
「AVIOT+ハイブリッド+4万円」という構図
まずはこの「TE-BD21f」という機種のポイントは,
・「BA2基+ダイナミックドライバー1基」搭載のハイブリッド機である
・これまで低価格機種を多数発売してきたAVIOTが投入する高価格機種である
ということだと考えます。
①「BA2基+ダイナミックドライバー1基」のドライバー構成
元記事によると,完全ワイヤレスイヤホンにおいて,「BA2基+ダイナミック」というドライバー3基搭載は恐らく世界初ではないかとのことです。
音質に関して相当自信をもっていたであろう「TE-D01b」は単発ダイナミックドライバー搭載。ということは,恐らく高・中音の解像度強化のための「BA2基」ではないかと考えられます。
個人的には「TE-D01b」を聴いたことはありませんが,この機種の高音も相当評価が高いようですので,どのような音の味付けを行った上で,中・高音を 「BAに委ねるのか?」という部分に大注目です。
私の所有しているゼンハイザーの「MOMENTUM True Wireless」に搭載されるダイナミックドライバーは,名機IE800同型のものであるということはこれまでも繰り返し述べてきました。
「MOMENTUM True Wireless」での音を聞いてみると,最も「ワイヤレスとしての弱点」年感じるのが「高音部」です。
IE800では突き抜けるくらいの伸びていた高音部が伸びきれず,苦しい感じ。しかも,結構なしゃりつき感が残ります。
もし,「ワイヤレスイヤホン」共通の問題として,「高音部の再現性」が上げられるのであれば,AVIOTの「BA2基」を増やしたというのは非常に理にかなった攻め方だと感じます。通常BA型のドライバーは,高音部の繊細な再現性に優れていると言われていますので。
「低音はダイナミットドライバーでつややかに」「中・高音はBAで繊細に」という論法でやってくるであろう「TE-BD21f」の音質が,素直に楽しみです。
②「4万円」という値付け
これまでのAVIOTは,低価格でコスパの高い機種を提供することで,その名を高めてきました。
前述した「TE-D01b」でさえ,15,000円しないのです。コスパでいえば最強なのでは?
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そして,そんなAVIOTが新たに投入する「TE-BD21f」が400ドル程度といわれています。日本では恐らく「39,800円」といったところでしょうか?
もしかすると,「MOMENTUM True Wireless」を意識して,もう数千円下げてくることも十分考えられますね。
低価格機種で力を蓄えたメーカーが満を持して投入する高価格帯モデル。
これ,メーカーとしては相当気合いが入ってるでしょうし,相当の自信も有しているはず。ましてや新興メーカーということで,他の老舗メーカーと同等のレベルの商品を出しても勝ち目がないことも分かっているでしょうから,
「常識をぶっ飛ばすほどの高音質化が図られている可能性もある!」
と期待してしまうのは,私だけではないでしょう。
新興メーカーが入り込む余地
「ワイヤレス」の世界になり,イヤホンそのものが,これまでの「オーディオメーカーがつくるもの」という認識が崩れてきていると感じます。
「搭載チップ」だったり,「BLUETOOTH接続」だったり,「音質」を語る上での要素が増えたことで,AVIOTのような新興メーカーが,SONYやゼンハイザー等の老舗メーカーに太刀打ちできる余地が生まれているのでしょう。
もしかすると,この2019年は,今後のイヤホンの世界のおける新しいスタートラインとなるのかもしれない…と感じています。
いや〜,聴いてみたい,「TE-BD21f」の音!