「Galaxy S10+」のカメラ性能はiPhoneを大きく超えた!
近年のスマホで,他機種との違いを出せる部分はカメラです。
だからこそ,各社しのぎを削ってそのカメラ性能向上に躍起になってきました。
そのカメラ性能を測る目安として,信頼を寄せられているのが,各種カメラの性能を数値化して公表している「DxOMark」です。
本サイトでもこれまで,DxOMarkのデータを基にしてスマホのカメラ性能について語ってきました。
さて…。
これまでスマホの「カメラ」といえば,名門LEICAと提携し,圧倒的な描写性能を誇ってきた「HUAWEI」の独壇場でした。
2018年で言えば,「Mate20 Pro」がその筆頭。
DxOMarkのデータは「109」と,iPhoneXSの「105」を大きく引き離しているのが現実でした。
しかし,この度発表された「Galaxy S10+」は,このMate20 Proと同スコアのデータをたたき出しました。
ぼけは劣るが,描写基本性能では軒並み上回る!
まずは「Galaxy S10+」のデータから。
注目は左側の静止カメラ。
スコアは同等の「114」ですが,その中身を分析すると,いかに「Galaxy S10+」が「カメラ」として優れているかが分かります。
まずは「exposure」。所謂「露出」です。
オートでどれだけ正確に光量を捉えることができるかは,スマホのカメラにとって非常に重要です。この数値がMateの「93」に対し「95」。
以下,Mate20Pro→Galaxy S10+の順で記述します。
色合いの正確性については,「85」→「89」
Artifacts(偽色等の少なさ)に関しては「71」→「77」
上記3点は,「カメラ」としての描写性能の中でも最も基本となる部分。この部分でMate20Proのデータを大きく超えてきたことは衝撃的です。
一方で,「ノイズ」や「ぼけ」に関してはMate20Proの方が優秀だということです。特に「ぼけ」は,近年のスマホカメラの中で最も注目されている部分の一つですので,さすがHUAWEIといったところ。
この比較画像では,明らかにiPhoneだけ解像度か足りていませんね。
描写は,Mate20Proが最も自然だと感じます。「Galaxy S10+」はちょっとデジタルくさいか?
まあ,間もなくHUAWEIの新機種「P30Pro」が登場すると,恐らく一気にスコアが上がることが予想されますので,Samsungの天下も短いとは思いますが,それにしてもここまで一気にカメラ性能を向上させたことは,多いに評価してもいいことでしょう。(P30Proに関しては,本日15:00更新の記事でご紹介します)
一気において行かれるiPhone?
となるとやはり気になるのがiPhoneのカメラ性能です。
iPhoneXSのカメラ性能値がこちら。
オートフォーカス,偽色等の少なさでは非常に優秀ですが,「ノイズ」「ズーム」「ぼけ」といった部分で歯が立っていないことが分かります。
つまり,暗所性能以外の「写真としての描写力」には優れているが,背景をぼかしたり,画質を落とさずズームを効かせたりといった,「付加価値」の部分で非常に遅れているということです。
さらに惜しいことに,「ぼけ」は昨年からの,「ズーム」は今年からの「トレンド」となっているもの。
この部分で立ち後れていることは,ある意味致命的とも言えます。
繰り返し述べてきましたが,2019iPhoneMaxで噂されている「3眼」程度のテコ入れで,間に合うのでしょうか?
また,2019XSは,2眼のままで太刀打ちできるのでしょうか?
今回の「Galaxy S10+」のデータを見て,更に心配の度が増したように感じます…。