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住野よるの最新刊「麦本三歩の好きなもの」3月7日発売!〜初の幻冬舎刊という意味合いに期待〜 ★追記レビューあり★

痛恨! 注目の住野さんの最新刊情報,今まで気付かず…

 いや〜,個人的には痛恨であります。 
 自分のお気に入りの作家さんの新刊情報に関しては,見逃さないように気を配っているつもりなのですが,今回の住野さんの情報は,何故か引っかかってこなかったんですよねえ…。3/7発売の情報を3/2に知るなんて…。自分が残念すぎます。
 当然購入には間に合うわけで,実質的な害はないわけですが,何が楽しいって,発売日をなる別早く知り,どのような内容なのか少しずつ情報を集めつつ発売日を待つのが楽しみなわけですよ…。
 分かりません? この感覚?

 しかもです。
 今回は昨年度末という結構以前の時期から情報があったようだということを,本日知りました。当然すぐさま発注をかけたのですが,楽しめる期間をみすみす投げ出してしまったようで若干テンションを落としております。

 さて,住野さんといえば,その瑞々しい感性と,独特の心情表現,さらに伏線に富んだストーリー展開など,これまでにないタイプの作家さんとして大注目しており,本サイトでも何度も取り上げさせていただいております。  

 「命」をテーマとしながら,桜良を瑞々しくも謎めいた存在として描くとともに,その衝撃的なエンディングで一躍「住野よる」を世に知らしめた「君の膵臓をたべたい」。
 個人的には,
「エンディングはやりすぎかな…?」
と思わせるものはありましたが,引き込まれるような文体と,一つ一つの言葉に意味を込めようとする住野さんの思いが伝わってくるようで,一読して「この人の作品を追っていこう!」と思わせる力がありました。

 そんな住野さんの最新刊「麦本三歩の好きなもの」が発売となります! 

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図書館勤務の女性の日常を描く

 Amazonの紹介ページには以下のような紹介文が掲載させています。

『君の膵臓をたべたい』の住野よる史上
いちばんキュートな主人公、登場!

「朝寝坊、チーズ蒸しパン、そして本。
好きなものがたくさんあるから、毎日はきっと楽しい」

図書館勤務の20代女子、麦本三歩の
なにげなく愛おしい日々を描いた傑作日常小説。

 主人公は,20代女子,図書館勤務の麦本三歩。
 朝寝坊,チーズ蒸しパン,本が好き…という設定からも,ゆるゆるふわふわした女子像が浮かんできます。
 図書館勤務ということですので,職場の同僚や図書館利用者,そして本との関わりという,三歩さんのゆるゆるとした「日常」を描いた作品ということでしょうか?

 気になるのは,これまでとの設定の違いです。
 まずは,人物の年齢
 「青くて痛くて脆い」では大学生,それ以前は高校生以下と,若い年代を描くことの多かった住野さんが,初めて「社会人」をメインとして描くということに注目です。
 この一連の設定の変化が,住野さん自身が年齢を重ねていることと関連しているのかどうか分かりませんが,これまでと文体,表現方法をどのように変えてくるかに興味があります。

  また,「ゆるゆるとした日常」という観点で言えば,まさにこれまでの切り口とは180度異なるものとなりそうです。これまでの作品では,登場人物の感情をえぐるような「鋭角的」な表現が多く,それが住野文学の読み応えにもつながっていました。
 それは「君の〜」のように命をテーマにしたものであってもそうでしたし,『か「」く「」し「」ご「」と「』のように若者の群像劇を描いたときも同様でした。

 しかし,いくら「ゆるゆると…」とはいっても,そこは住野さん。
 何らかのトラップを仕掛けてくることは確実だと思いますので,所謂一般的な「ゆるふわ路線」とどのような違いを出してくるのかも非常に楽しみです。

 

「幻冬舎」流の魅力ある作品であって欲しい

 今回は,住野さん初の「幻冬舎」からの発刊です。
 個人的に,幻冬舎といえば,心の奥底に訴えかけてくるような文体,文章構成の作品が多いと感じています。ですから,住野文学にぴったりの会社だと思うのです。

 住野さんの前作「青くて,痛くて,脆い」は,前掲の紹介ページでも書いたとおり,これまでで一番の凡作だったと感じています。
 「腑に落ちない」のです。当該ページにも書きましたが,中盤の意味合いが薄く,住野さん独特の終盤の「一気呵成」に結びつけられないまま終了してしまう感じ。
 本作「麦本三歩の好きなもの」では,
「緩い日常の中にも,住野流の鋭角な切り口と,粘り着くような意味合いをもたせた伏線とが絡み合った新感覚」
を生み出してほしいと願っています。  

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◆追記◆  

 

www.oyazi.site

 

 

 

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