やっぱり「A14」は5nmnプロセスルール!
「進化」が難しくなるほど成熟した感のある「スマートホン市場」。
考えられるアイデアの大概は出尽くした感があります。
現在の「主戦場」は,「カメラ」「ロック解除方法」「ベゼルレスディスプレイ」等の,まあ行ってみれば「主流」とは異なる部分です。
どれも「この程度でいいや…」と納得してしまえばそれ以上は求めなくてもいい部分。「絶対に〇〇が欲しい!」
とはならない部分での競争です。
これを,
「スマホの品質が高まって,性能差が少なくなってきて好ましい」
ととるのか,
「みんな無個性になってつまらない…」
ととるのかは,購入する端末の価格によって違ってくるのかもしれません。
やはり高額な端末を購入した場合には,より大きな付加価値を求めるものでしょうし。
さて,そんな中,iPhoneは「チップ性能」という最も根源的な部分で絶対的な力をもつに至りました。
そんなiPhoneを支えているのが,「Aチップ」を製造している台湾の「TSMC」であるということは,これまでも話題にしてきましたね。
そんな中,2020年に発売されるiPhoneに搭載されるであろう「A14」チップの話題が再燃しています。
どうやら,それまでの「7nmプロセスルール」よりも細分化された「5nmプロセスルール」で製造される事になりそうですね。
「15%」の速度向上の考え方
まず大前提として,同じ面積の中で細かな回路を描けるとすれば,性能がアップするのは当たり前ですね。
同時に,チップそのものの小型化,省電力化等に役立つということもこれまでに紹介してきました。
さて,記事中では,これまでの「7nm」プロセスルールのチップと比べて,「15%の速度向上が見込める」と記されています。これ,どうでしょう?
15%の差なんて,通常使い方では誤差程度にしか感じないのではないでしょうか?
個々で思い出すのは,iPhoneX搭載の「A11Bionic」とiPhoneXS搭載の「A12Bionic」との性能差。
以前にも紹介しましたが,これまでの歴代Aチップの「性能アップ」ぶりからすると,ずいぶんと伸びしろが少なくなっていました。
実際iPhoneXSでは,Aチップの性能というよりも,画像処理の「NEURALEngine」の強化の方が印象に残っているところです。
そして今回の情報。
2019年を飛ばした1年半後の性能アップ分とすれば,「15%」という数字はあまりに低調なものなのではないでしょうか?
この数字の真偽は分かりませんが,
「回路を精密にしても,以前ほどの能力向上は難しい?」
ということなのかもしれません。
伸びしろをどこに…?
TSMCからは,
「リスク生産と呼ばれる試験的な生産段階に入っている」
ということも発表されたとのこと。
15%の「伸び」をどこに配分するか…。
Appleはなかなか難しい選択を迫られることになるかもしれません。
今後のiPhoneは,「どの分野でその性能を発揮させるべきものなのか」ということを,Apple自身がよくよく考えるとともに,それをユーザーに発信し問うてみる必要があると考えます。
ユーザーを無視すると…。
2018iPhoneのようなユーザー離れが再燃してしまうかもしれませんね。
それにしても…。「2020モデル」でこの調子です…。
こんな調子で「2019iPhone」は大丈夫なのでしょうか?
うわさされている3眼カメラだけでユーザーを引き留めておくのは少々難しくなってきているのかもしれません。
チップ性能も伸び悩み,ディスプレイデザインも大して変わらないiPhone2019年。
やっぱり「地雷モデル」なのかなぁ?