2018年のスマホ出荷台数は?
昨年から今年にかけ,iPhoneの不人気ぶりが一大ニュースとなりました。
最大の原因はその価格設定と考える…ということは,本ブログでも繰り返し述べてきました。
しかしその他にも,「スマホ技術の飽和化」「新技術の枯渇」「端末の耐久性向上」等の様々な要因が,
「一台の端末を長く使う」
という1つのムーブメントを生み出してきたことも事実でしょう。
そんな中,MM総研が「2018年度通期国内携帯電話端末出荷概況」を発表しました。
2018年の結果も驚きですが,2019年の予測はそれ以上に驚きです。
2018年は6%減…そして,2019年は10%減!
記事によると,2018年度通期の国内携帯電話端末出荷台数は3,456.6万台で,MM総研が統計を開始した2000年度以降では、2009年度に次いで2番目に少ない台数になったとのこと。スマートフォンの出荷台数は3,061.6万台で,前年度比6.0%減少しているようです。
記事中,
「スマートフォンの出荷台数は2017年度の3,258万台に次ぐ2番目となっている」
としていますので,出荷台数そのものはまずまずだったものの,前年から比べると大きくその数を減らしたということが分かります。
これはもう,「2017年がスマホ出荷台数のピークになる」ということなのではないでしょうか?
スマホ自体はもうすっかりユーザーの間に出回っていますし,今後の若年者人口の減少や,前述した新規購入の減少傾向から考えると,これから先,2017年のデータを超える数字が出るとは思えません。
これを証明するかのように,NN総研では,
「2019年度の総出荷台数は3,075万台(2018年度比11.0%減),スマートフォンは2,740万台(2018年度比10.5%減),スマートフォンのうちSIMフリーは330万台と予測している」
とのことです。
2018年に6.5%減らした数から更に10.5%減ですよ!
これは一気に「スマホが売れない時代」に突入するのではないでしょうか?
2019iPhoneで盛り返せるか? それともこのまま…
さてAppleは…。
国内販売割合を見ると,約半数ほどがiPhoneと,メーカー別では依然圧倒的な強さをもっています。
しかし,2018iPhoneの販売不振が,2019年9月までの売上げ不振にそのまま引き継がれるでしょうから,2019年は大変厳しいでしょう。
問題は2020年です。
2019iPhoneで盛り返して,次年度の出荷台数を増加させることができるのか?
それともこのままじり貧になってしまうのか?
2018年のデータは,新型の売上げ不振を「iPhone8」が相当補填してのこの数字であるはずです。
頼りの「お安く感じるiPhone」が無い状態では,国内シェアの維持は難しいのでは?
やはり先日主張した「ミッドレンジiPhone」が必要なのではないでしょうか?