独特の本体形状が「聴こえ」を左右する
AVIOT「TE-BD21f」のレビュー第3弾です。
これまでは,開封編,撮って出しの音質編と来ております。
ただいま絶賛エージング中ですので,「最終音質判定」まで,今しばらくお待ちください。
今回は「聴こえ」そのものを左右するイヤピース・フィッティングの前編です。
「TE-BD21f」のようなカナル型で,ある程度の音質が機体で駆るイヤホンにおいては,元々の音質を生かすも殺すも,そして自分の好みに合うも合わないも,イヤピースに伴うフィッティングに左右されることは,皆さんもお考えのことと思います。
どんなに音質がよくても,耳にフィットしなければ長く使っていくことは難しいですし,「これはっ!」というイヤピースとの組み合わせを構築できなければ次第にそのイヤホンを手にする機会が減少するであろうことは想像に難くありません。
私にとって,「MOMENTUM True Wireless」が唯一無二の存在になっているのは,これらの条件をクリアしたということも大きいわけです。
さて,今回の主役「TE-BD21f」は細長くてステム部分が斜めに突き出している独特の形状をしています。
この角度の異なるステム部分が耳道に深く入り込み,フィットするわけです。
そのためか,割とゆったりと「塞ぐ」イメージになる「MOMENTUM True Wireless」よりも格段に遮音性は高いような印象です。
また,本体事態が細長いことも,イヤモニタイプの「MOMENTUM True Wireless」などとは異なり,イヤピースの挿入に関してはメリットとなっているようです。
しかし…。
もちろんいいことだけではないわけでして…。
「音への影響」のシビアさと本体の収まり具合
その弊害について2点。
①耳道を塞ぐが故に頭を傾けるだけでも音に影響する場合が…
耳道にフィットしやすいが故に,外部からの影響を非常に受けやすい印象を受けました。
具体的にいうと,顔が正面を向いている状態で普通に聴こえているとすると,下を向くと高音がスポイルされて低音が強調され,上を向くと低音が弱まって高音ばかりが目立つ…というように,ちょっとした条件の変化にによって音質が変わることがあったのです。
まあ,下を向くのと上を向くのとでは,恐らく耳道入り口の形状が微妙に変わるのでしょうが,その僅かな違いを拾ってしまうほど微妙なセッティングになっていることに驚きました。
もちろんイヤピースの種類によってその様子は異なるわけですが,
「こいつの扱いにはなかなか神経を使うな…」
という印象です。
ちなみに,このような傾向にあるのは,ステム口の形状も関係しているかもしれません。
「TE-BD21f」ステム口の画像がこちら。
かなり大きい口をしており,しかも楕円形をしています。
この独特で大型な形状故に,イヤピースのフィッティング具合が即音質に影響してくるのではないかと考えます。
②細長い本体部部が不安定…ブラブラする印象
次に本体の細長い形状について。
耳道はしっかりと塞がれるわけですが,本体部分が細長いため,本体が耳穴にフィットするタイプではありません。
ということはイヤピース以降の本体部分が耳穴でブラブラと遊んでしまう印象です
決して外れやすいというわけではありませんが,ややズレやすかったり,1回ごとに耳への挿入の向きが異なって安定しなかったりといった弊害が生まれます。
AVIOTとすれば,スリムな筐体を目指したのでしょうが,形状は従来のイヤモニ型で耳穴を塞ぐタイプの方がよかったのではないでしょうか?
AVIOTでは,この機種の防水性の高さもアピールしているようですが,私はこのイヤホンをしながらアクティビティをしようとは思いません。
さて,どんなイヤピースを選ぼう…
さて,では一体どのイヤピースを選ぶのか…?
「MOMENTUM True Wireless」とは明らかに違う傾向になりましたので,次回「イヤピース・フィッティング後編」でお届けします。
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