「Anker PowerWave 10 Dual Pad」の実力やいかに?
これまで購入を重ねてきたQi充電器の発熱とそれに応じたデバイスの発熱に多いなる違和感を感じ,最後の砦「Anker PowerWave 10 Dual Pad」を試すことにしたことにしました。
今回はこのANKERの新製品を実際に使用したレビューを送りします。
さあ,「発熱」という最大の課題をクリアできるか?
「無充電時」の発熱はなし
これまでに試したQi充電器では,コンセントにアダプタを差し込んでいると,デバイスを充電していなくても充電Padの表面がほのかに暖かくなっていました。
つまり,いわゆる「スリープ状態」ともいえる中,内部のコイルが無駄な発熱を行っているということ。
これでは充電を始めたら熱くなるのは当たり前です。
ところが,「Anker PowerWave 10 Dual Pad」は,この余計な発熱がありません。2枚のPadを触ってみてもひんやりしている状態のまま。
「充電していなければ発熱しない」
という,いってみれば当然の状態がこんなにほっとするなんて…
何か規準がおかしいですよね。
さあ,iPhoneを乗せてみましょう。
数日使用しましたが,はっきり本機が優れていることが見えてきました。
まずもって,充電時に熱くなるのは,「充電している側の円形Padと,真ん中の「ANKERロゴ」の周囲のみ。
つまり,これまでのマルチデバイス対応Qi充電器のような,「一方を充電している際の熱がもう一方の側のPadにまで悪さをする」という状態は避けられているわけです。
これでまずは第一関門突破です。
されど…充電後の発熱が
お次は,
・iPhone満充電後の帯熱
・AirPodsの異様な加熱
です。
結論からいうと,両方とも解決には至りませんでした。残念ながら…。
iPhone満充電後の発熱に関しては,これまで試した3機種の中では一番良好ではありますが,ケーブルからの充電のようにデバイス本体が冷却しているということはありませんでした。
やはり,Qi充電器内のコイル能重にQi充電対応デバイスが置かれると,満充電後にも何かしらの反応をしてしまうということなのでしょう。
そして,恐らくこれは現在のQi充電器では避けられないことなのだと考えます。
だからこそAppleは「AirPower」を諦めた…。
納得です。
そんなQi充電の悪癖を最も受けてしまうのが,筐体が最も小さい「AirPods」なのでしょう。
AirPodsの発熱に関しても,この「Anker PowerWave 10 Dual Pad」で完全に都丸までには至りません。
これまでの機種と比べると…という感覚はiPhone同様,多少改善されたという手程度でしょか…。
というわけで,今回は図らずも「Qi充電器の限界」を見てしまう結果となってしまいました。
この「加熱」のデバイスへの影響については,深刻なものなのか,はたまたそうではないのかについて,詳しい検証が欲しいところです。
また,特にAirPodsに関しては,感覚的には「ケーブル充電でいいかな」と考えてしまいました。
以上,私が変に気を遣いすぎなのかもしれませんが,
「Qi充電対応デバイスだからQi充電ありきということではない」
「充電ケーブルがたこ足のように出ていても,それはそれである意味健全かも…」
という考え方も「あり」だと確信しました。
あとは考えようですね。
何を重視するのか…。
さて,皆さんはどう考えますか?