「HomePod」の「次」を考える
ここまで,「HomePod」のレビューを重ねてきました。
とりあえずの最終回の今回は,あえて「HomePodの次」を考えてみたいと思います。
その心は…
やはり,その音質が「汎用性がある」ものではないと考えるからです。
そう,「重低音偏重」のAppleの音質が…です。
曲にもよりますが,特にベースやドラムが効くような曲になると,本当に急激に重低音のサウンドに占める割合が急増し,音を「壊してしまう」ほどなのです。
重低音好きにはいいかもしれませんが,通常のオーディオの感覚では「ありえないほど」のレベル。
私,どうしてもこの重低音が気になりすぎて,1台単独のモノラル仕様でしばらく試してみようかとも考えています。
もう1台は寝室に移動させての使用。
これもWi-FiスピーカーとしてAppleが推奨する利用方法の1つです。
「Home」アプリから簡単に部屋を切り替え,鳴らすスピーカーを選択できますしね。
と,「退避」も検討しなくてはならないほどの音質傾向である「HomePod」。
「次」を考えたくもなるというものです。
実際,すでに「次」の情報も登場しています。
「廉価版」と「2」の考え方
まずもって,今回日本で発売が開始された「HomePod」は,米国などでは1年半も前にすでに発売済の品です。
つまり,実質は「新製品」とは呼べないデバイスです。
さらに,発売当初の価格よりも大幅に「値下げされた」という経緯もあり,そもそもそんなに人気がある商品でもない…ということが大前提です。
「音質重視のスマートスピーカー」という「くくり」も,数がさばけないことに拍車をかけていると思えますし…。
さらに実際の音質がこれでは,音質は求めない層にも,音質を求めたい層にも,アピールは難しかったのだと思います。
まあ,売れなくて当然…かな?
当然Appleはテコ入れをしたいのでしょう。
米国では「HomePod2」,つまりは第2世代の噂も出ているそうです。
そして,上記の記事では,2020年には,「7つあるツイーターを2個に減らした」廉価版HomePodの発売を予想しています。
「HomePod2」に関していえば,
・オーディオ側に振るのか,スマートスピーカー側に振るのかという立ち位置の再構築
・(オーディオに振るのであれば)オーディオ的なサウンドの作り直し
・サラウンド的な音の意味合いを再構築
◎重点音偏重の音作りの徹底的見直し
・Bluetooth接続も可能にすれば,バッテリー駆動はなくても可能性が大きく広がる
・Macとの接続の悪さの改善
・Siriの更なるブラッシュアップ
と,ちょっと考えただけでも課題が山盛りですね。
「廉価版HomePod」については,「方向性」ですね。
安くしたぶん,どの部分を「削る」のか?
音質なのか? その他の機能なのか?
「HomePod」と「廉価版」とのつながり部分をしっかりと意識していただきたい。
しかし…。
ふと考えてしまいます。
ツイーターを5個分減らした影響で「低音の量が減り」,バランス的にいい音になったら…。
内部ユニットを減らすという考え方に出ようとしているApple。
とんでもないことにならなければいいのですが…。