驚きの「AmazonMusicHD」降臨!
いきなりの「降臨」でした。
AmazonMusicが,「CD音質」「ハイレゾ音質」へと生まれ変わりました。
全て曲,6500万曲が対象です。ハイレゾ対応は600万曲と少なめですが,一般的なストリーミング系サービスでは初の「CD音質」がいきなりやってきたことは,かなりの衝撃です!
AmazonPrime会員であれば,「AmazonMusicUltimate」の780円で90日間お試しできるということで,すぐさま試してみることにしました。
実に興味深い感想をもつに至りました…。
「周辺部」のくっきり感,キラキラ度が増している!
以下,私の非常に個人的な感想を書かせていただきます。
現在私は,AppleMusicの3ヶ月無料お試し中。
以前に,Spotify,AmazonMusicUltimate,AppleMusicと試して,今後の音質アップに期待を込めてAppleMusicを試している…ということは,以前書かせていただきました。
これまでのストリーミング配信では,元の音源を圧縮しており,どうしても音質の低下が見られました。
しかし,AppleMusicが,今後「Apple Digital Masters」という技術で,圧縮していながらも非圧縮レベルの音質になりそうだ…という情報があったことで,切り替えてみたわけです。
旧タイプの3サービスを比較すると,
・AmazonMusic・・・最も低音寄り。解像度も低い印象だが,音のふくよかさ,艶,音場の自然さが際立つ。個人的には最も好み。
・AppleMusic・・・SpotifyとAmazonMusicの中間。適度な解像度と音場表現を持ち合わせる。CDから直接取り込んだ音源に最も近いのはこれ。CD音源と比較すると,高音側,低音側という「周辺部」での劣化が見られる。
という印象。
AppleMusicもしばらく聴いているうちに,音質傾向が「CD音源」と似ているということもあって,「これもありだな…」と感じるようになってきたところでした。
そして,肝心の「AmazonMusicHD」との比較です。
結論からいえば,「AppleMusicにも勝機あり」となります。
意外でした…。
確かに「AmazonMusicHD」は高音質になっています。
従来のAmazonMusicに比べて解像度が増し,以前のようなもっさり感が皆無です。
しかし…,音質傾向が全く変わってしまいました。
低音重視で艶をもたせていたものが,解像度重視となり「聴いていて心地いい」という音ではなくなったのです。
また,HDになってボーカル帯が大きく引っ込んでしまい,演奏部分の煌びやかな音だけが妙に耳を刺激します。非常に聴き疲れする印象です。これは,解像度が上がったということだけが原因なのではなく,「音作り」が変わってしまったということ。
従来の低音を聞かせた音作りであれば,これ程の違和感はなかったはずです。
更にまずいのは,キレキレになった低・中・高のそれぞれの音域の繋がりがスムースでないことです。バラバラに聴こえるのです。音が。
非常分かりやすく言うと,
「あいみょんの曲が,キレキレには聴こえるが,彼女独特の艶めかしさがなくなってしまった」
という感じです。聴きたいですか? そんなあいみょんの曲?
ほぼボーカルの入っている曲しか聴かない私にとっては,なかなかきつい音質傾向ですね。
せっかく解像度等がCDレベルになっても,「トータルとしては満足できない」という,非常に微妙な音になってしまいました。
逆にAppleMusicは,元来のCD音源のように非常にバランスがいいです。
ボーカル帯がしっかりと前に出て,バックの演奏部分とけんかしません。聴いていて非常に心地よく,自然に耳に届いてくるのです。
これで,MacOS Catalinaの登場とともに「Apple Digital Masters」がうまくはまれば,ビットレートが低くても,十分にAmazonMusicHDと対抗できると考えます。
まあ,もともと,「絶対的な音質差」とまでは感じませんよ。AppleMusicとAmazonMusicHD。
聴けば分かるが,好みの問題で左右する…というレベルです。
さあ,迷いの90日が始まる!
加えてもうひとつお伝えしておきたいことが,バッテリーの消費です。
AmazonMusicHDは,恐ろしいほどにバッテリーを消費するようです。
私もお試し中に,これまでのAppleMusicでは感じたことのないバッテリー消費ぶりに驚いたくらいです。
これ,据え置きベースで考える方であれば問題ありませんが,スマホ等のモバイルデバイス利用で考えると,非常に大きな問題点です。安心して音楽を垂れ流せないわけですので…。
さあ,絶対的な解像度をとるのか,ボーカルの聴き取りやすさや音場等の「音楽の全体像」の好みをとるのか…。
これまで「高音質」にこだわってきた自分にとってはなかなか難しい問題に出会ってしまいました。
とりあえず,お試しの90日間が終わるまで,試行錯誤して見たいとは思いますが,現在のところ,
「やや音質的に劣っても(そもそも絶対的な差は感じない),好ましい音を選択した方が幸せなのでは…」
と考える自分がリードしている感じかな?
AppleMusicの進化ぶりが気になります。
こちらも,高音質化したら変な味付けがされてCD音源とは異なった聴こえ方になって…とはなって欲しくありません。
是非と,元来の音質傾向を素直に生かしていただきたい!