GalaxyFoldは「宿題」を解決できたか?
本来であれば4月に発売予定であったSamsungの「GalaxyFold」。
ところが,発売直前になって様々なトラブルが報告され,発売が延び延びになっておりました。
「驚くほど壊れやすい」という評価さえ受けてしまったGalaxyFold。
様々な対策が練られた上でようやく発売にこぎ着けたのが,9月6日。
しかし…。
もはやあまり話題にさえ上ってきません。
果たしてSamsungは,「宿題」を解決できたのでしょうか? その答え合わせを紹介したとも取れる記事がアップされています。
傷つきやいディスプレイ,異物混入の折りたたみ部では…
どうやら答えは「NO」だったようで…。
この記事で紹介されている中で「致命的」ともいえる観点が2点あります。
一つ目は「ディスプレイの強度」。
モース硬度計を使用しながら,硬度「2〜10」までの圧を加えたところ,なんと「硬度2」の段階ですでに傷が付いてしまったそうです。
この「硬度2」というのは,
「爪でひっかき傷が付くレベル」
だそうです。え〜っと,言葉が出ませんが…。
今時「爪でひっかくだけで傷が付くディスプレイ」が搭載されているスマホがあるなんて,にわかには信じられないれべです。
一体Samsungは何を考えてこの製品を世界に問おうとしているのでしょう?
iPhoneXの段階で「硬度6」でようやく傷が付くレベルということ。今年のiPhone11Proはもガラス強度の向上が謳われていますので,「6」以上のスコアか期待できるでしょう。
差が大きすぎて,ただただ驚きです。
二つ目は,「ヒンジへの異物混入」。
砂をディスプレイにまぶした後に閉じて振ると,ヒンジの隙間に砂が入り込んだとのこと。安心して外で使えませんが…? さらに,砂が原因でディスプレイにも傷が付いたと言うのですから,開いた口が塞がりません。
それはそうですよね。爪でさえ傷が付くのですから,砂ではひとたまりもありません。また,こんなに気軽に異物が混入する構造では,「折りたたみなのに異物のせいで折りたためないスマホ」が出来上がるのは目に見えています。
やはりSamsungの「姿勢」は評価できない!
唯一の救いは,逆方向への折り曲げには強くなったということですが,もはやそんなことはどうでもいいです。
ただでさえ「ディスプレイの露出」が課題と分かっている折りたたみ式デバイスにおいて,ディスプレイの強度が十分ではない時点でアウト!
また,「折りたたむ」ことが前提のデバイスにおいて,折りたたみ部に致命的な欠点があるのは最悪です。
つまりSamsungは,素人が考えても分かるような「観点」を全く無視したような商品を提案しているということです。
いくら先進的なデバイスであっても,安心して使えないのであればもはやそれは「商品」とは呼べません。ましてやそれを生産しているのが世界的なメーカーであればなおさらです。
批判されることが予想できていたはずなのに…。
それよりも「先出し」の面子を優先させたのでしょうか? 理解不明です。
現状,この真逆を行っているのがAppleですね。
商品化できるような段階にあっても,AirPowerやiPhone11Proの双方向ワイヤレス充電は「Appleの求める水準に達していない」という理由でお蔵入りとなりました。
当然私はAppleの考え方を支持します。
しかし…。
最近のAppleはあまりにも「守り」に入っているという印象が強いのも事実。
あまりにも巨大になってしまったからこそ,極度に失敗を恐れている空気を感じます。
まあ,ミスは困るわけですが,「勇気」は忘れてほしくないなあ…。
だって,Appleですもの…。
★追記★
GalaxyFold,27時間で壊れるの巻…。