Google「WearOS」搭載機がiPhoneとの接続で通話可能に
Apple人気が世界的に見ても高い日本においては,スマホといえば「iPhone」と考える人も多いでしょう。なんといっても出回っている約半数のスマホがiPhoneなのですから。ましてやウェラブル端末,特に腕時計型といえばそれはすなわち「Apple Watch」を意味すると言っても過言ではありません。
最近ではApple Watchを身に付けている人をちらほらと見かけるようになりましたが,他のメーカーの端末はあまり見かけることがありません。
それでも世界的なシェアで見ると,Apple Watchは4割弱なんですよね。
まあこれは,歩数計や簡単な通知のみに対応する安価で機能が限定的なモデル全てを含んでいるものと思われますので,ある程度の価格帯以上で見ると,Appleが圧倒していることは間違いがないでしょう。
このような市場の中,Googleが主導する「WearOS」が苦戦しているようです。この度,「WearOS」を代表するメーカーであるFossilの「Gen 5」が,iPhoneと接続しての通話ができるようになったようです。
このままではじり貧の「WearOS」
まあ,他メーカーのOSとの繋がりということですので,その機能は限定的であるはずです。当然iPhoneとApple Watchとの間で利用できる機能のほんの一部しか活用できないわけですが,それにしてもこの程度のことがニュースになること自体,Googleの対応の遅さがうかがわれます。
本来であれば,「WearOS」を搭載する「グーグル製端末」が「WearOSグループ」の中に鎮座し,サードパーティー社製の端末がプラスαの機能としてiOS機器との連携を模索する…という構図であるべきです。しかし,現状Google純正の中心モデルは存在しません。
先日話題にした「Pixel Watch」がいつ,どのような形で発表されるのかが,鍵を握りますね。
ここでユーザーの心をつかむ製品を提供できなければ,せっかくのチャンスをみすみす逃してしまうことになるかもしれません。
Pixel4が斬新なだけに…
Googleともあろう巨人が,なかなか端末の世界で結果を残せないのは非常に興味深いものがあります。Microsoftにしてもそうですが,何か因果関係のようなものがあるんでしょうかね?
先日,Googleは非常に魅力的なスマホ「Pixel4」を発表しました。AIにこだわり,独自のカメラ性能を構築したり,Soliレーダーを使用して端末に触れなくても一定の操作を可能にしたりと,そのアイデアは斬新です。
この技術と「ウエラブル端末」とが融合したら,Appleにとって脅威になることは明らかなのですが,なかなかその融合が進みません。Googleからしてみれば今がチャンスであると同時に,この時期を逃すと遅きに失するかもしれないという時期だと私は考えます。Microsoftがスマホに参入したのが遅すぎたように,Apple Watchがこれ以上幅をきかせるようになれば,いくらGoogleとはいえ,なかなかつけ込む隙が無くなるのではないでしょうか?
pixel4との同時発表がなかった「PixelWatch」。
果たしてApple Watchの脅威となることはできるのか…。その出来映えが楽しみです。