STARBUCKSでのノイキャンは?
Apple名義では初のノイキャン搭載イヤホン「AirPods Pro」のレビューを行っております。ここまで「開封・ペアリング編」「音質傾向編」「ノイキャン編」「使い勝手編」「お薦めケース編」をお届けしました。
さて,先日いつものスタバにAirPods Proを持参し,ノイキャン具合について確かめてきました。レビュー③で述べたとおり,イヤホンとしては秀逸のノイキャンの仕上がりであり,特に重低音は見事に消してくれます。
STARBUCKSでは,BGM,客やスタッフの声,グラインダーの音等,普段であれば気になる音にまみれています。 いざ装着すると…
まずはすっと重低音部のノイズが皆無になります。これ,「MOMENTUM Wireless3」のときよりも顕著に感じました。聴こえるのは,BGMの高音のパーカッション部,女性店員の声,グラインダーの柔らかい音,食器類のカランという接触音,Macのタイピング音,スタッフ用のドアの開閉の音…。これらが音量が下げられた感じで耳に入ってくるので,実に不思議な感覚です。音は入ってくるのに不快ではありません。「水の中に潜っている感覚」というレビューがありましたが,正にそんな感じです。
しかも,これが音を流さない状況での話なのですから驚き。
さあ,音楽をかけると…
これ,やはり相当なものです。やはり感覚としては,
「MOMENTUM Wireless3 よりほんの僅かノイキャンの効きが弱い程度」
といったところです。オーバーイヤー型ヘッドホンのノイキャンと比較できるという,イヤホンとしては「破格」のノイキャンとなります。音量を少し上げると,外部音が全く聞こえなくなりました。
音質は感心しないため,純粋な音楽鑑賞は「MOMENTUM Wireless3」を使用したくなりますが,「耳栓代わり」や「低音量のBGM感覚で音楽を流す」という用途であれば,そのコンパクトさもあって完璧な存在といえます。
レイテンシはAirPods2と同等か?
さて,次にAirPods Proのレイテンシ(遅延)について考えます。
初代では音が遅れまくっていたAirPodsですが,AirPods2になり,ようやく実用的なところまで進化しました。
「実用的」というのは,ドラマ等の動画では口の動きと台詞の聴こえの部分でまずまず我慢できるほどにはなってきた…ということ。
しかし,ピアノ等の楽器演奏時には,微妙な音ズレが発生し,すっきりと使用できないレベルでした。上記レビュー④になもありますように,レイテンシの実測値として「有線」の優位性が証明されいます。
「Pro」となったAirPodsで,このレイテンシが改善されていたら,活用の幅も広がると期待していましたが…。
実際のところは「AirPods2と変わらず」という感じです。
もしかすると数値的に改善されている部分もありかもしれませんが,実用上はAirPods2と同等に感じました。つまり,一般の動画はOK,楽器演奏は❌️。これでしたら,ゲーム環境でも気になる人は気になるのではないでしょうか?
世代が上がったことで,この部分も向上してくれたら…と結構期待していた部分だっただけに,少々残念です。次のモデルに期待ですね。
さて,ここまで続けてきたえAirPods Proも次回で一区切りを付けたいと思います。ここまで散々「しまりのない低音が目立ち,中・高音がマスクされていて,音楽鑑賞には使いたくない」「これまでのAirPodsのような軽快で澄んだ音になったら,そのノイキャン性能と相まって最強なのだが…」と述べてきました。
先日,ほんの少し光が見える記事を見かけましたので,次回はその記事を基に妄想を繰り広げてみたいと考えています。