1,000ドルは米国内でも「大いなる壁」なのか?
昨今の「iPhoneの価格高騰」が当たり前のように感じるようになっている自分がいます。
つい数年前までは,6〜7万円台の端末がフラッグシップといえる存在でした。
そして,「価格」の壁をぶち破ったのは「iPhoneX」でした。有機ELパネル,ベゼルレス,Face ID…。確かに未来的な技術を取り入れたプレミアムな存在ではありましたが,「10万円」という壁をたやすく越えてしまい,その後の高価格化を定着させてしまった功罪については,今後議論される時がいつか再びやってくることでしょう。
この「10万円」という価格,もはや誰しもが受け入れ,そこに足を踏み入れているユーザーも数多いのでは…と考えていたのですが,米国では意外な結果が出たようです。
1,000ドル以上のスマホ購入者は10%未満?
本当? 思ったよりも少ない数値…
記事によると,
調査会社NPDグループの携帯電話トラッキングサービスで得られた最新データから,米国の消費者で1,000ドル(約10万9,400円)以上のスマホを購入するのは10%未満に限られる
ことが分かったそうです。
私は正直,この数値を見て目を疑いました。
「1,000ドル以上」ということは,「999ドル」であるiPhone11Pro・64GB以外のグレードが入るわけですが,これらの販売台数の割合が非常に小さいということを意味します。
もちろん,これらはAndroid勢を含めての数値ですので,廉価版の売上げがかなりの割合を占める中華勢のことを考えると,iPhone11Proの高価格機の割合は10%は越えるのでしょうが,それにしても…という印象です。
iPhoneが異様とも言える人気を誇る日本においては,更に高級機帯の割合が増えると予想されるため,私の感覚がグローバルなそれとズレているということなのでしょうかね…?
やはり今後の「主戦場」はミドルクラスか?
この記事ではさらに,「スマホの利用期間の長期化」「5G対応スマホの購入意欲は33%」という,現在のスマホが抱える「難題」についても言及しています。
新機種への興味が薄れ,現状の性能・機能で満足しているユーザーの増加。これでは,スマホ業界の未来に暗雲が立ちこめていると見られても致し方ありません。
だとすれば,やはり今後のスマホにとっての主戦場は「ミドルクラス」ということになるのではないでしょうか?
現在の,あるいは未来のスマホにおいては,「ミドルクラス」とはいえ,その性能は必要十分と言えるもの。恐らくは,機能満載,しかも値頃な機種が,今後どんどんと発表されることになるでしょう。
更に,それはAppleも同じこと。噂されているiPhoneSE2(9)は正にその皮切りでしょうし,iPhone12においても,現行のiPhone11のような「ノーマル型」が2機種に増えるという情報がもたらされることが増えてきました。
恐らくは,現行iPhone11よりも価格を下げた,より「ミドルクラス」を意識した構成にしてくるのではないか…と考えたりしているところです。
iPhone11Proを購入した私も,もし来年の機種を購入するのであれば,
「前機種有機ELパネルを搭載するのであれば,次はノーマルのiPhone12でもいいかな…」
と考えることが多くなってきました。
「ビッグチェンジ」が噂されるiPhone12。
そんな新機種でも,人気となるのは「ノーマルiPhone12」なのか…?
もしそうなるとすれば,ますますフラッグシップ機のもつ意味合いが薄れてきそうな予感がするのですが…。