待ちました…! 有川ひろ最新刊「イマジン?」が2020年1/22に発売
読むと自然に物語の世界に引き込まれる文体ってありますね。自分があたかも文中の世界にいるかのような…。そして,登場人物と直接関わっているかのような…。
私にとってのそんな文章を書いてくれるのが「有川ひろ」さんです。
先日は,セカンドエッセイ集「倒れるときは前のめり ふたたび」をご紹介しながら,
「早く有川さんの長編小説が読みたい!」
という,心の叫びを書かせていただきました。
この「…ふたたび」の中には,2つの短編が収録されているのですが,やはり「有川節」は健在なわけで…。
しかし…。
2016年7月に発売された「アンマーとぼくら」以降,エッセイ本等を除いた単行本の出版はなし…。それまでは比較的多筆な作家さんだっただけに,プライベートを含め,何かしらの変化があったのかな?…と心配していたところでした。
そして…。
この度新刊の発売がようやく決まったようです。
その名は「イマジン?」。
幻冬舎より,1/22発売です!
映像制作会社での「お仕事」&「甘々」
幻冬舎のHPを覗くと,もうすでに本の装丁が出来上がっているかのような画像が…。
そして,その内容も簡単に説明されていました。
どうやら,幻冬舎が発刊している「小説幻冬」にて連載されていたもののようですね。
内容は,憧れていた映像会社に入社した駆け出し映像マンの「良井良介」が奮闘する…というものになりそう。
恐らくは,
想像していた仕事と現実とのギャップに驚き…
悩み,落ち込みながらも…
同僚のすさまじいまでの仕事に対する熱意に感化され…
映像制作の魅力に取り憑かれていく…
という流れになるのでしょう。
そして,「甘々ラブコメ」と明記されていることからも,当然ヒロインとの甘々な展開が待ち受けていることが確実ですね。
読み手の心をわしづかみにする心情描写に期待!
有川さんの書く文体は,非常に平易です。しかしそれは「安易」だとか「平面的」だとかいうことではありません。
分かりやすい文体なだけに,するするっと読み手の心に入り込み,いとも簡単に心をわしづかみにするような「人垂らし的」文体だと私は思っています。もちろん非常にいい意味です。
また,ストーリー展開も奇をてらったところがなく,あくまでも王道を行きます。真っ正面から,物事の本質を突くかのように。だからこそ読み手は,物語の中心に自分がいるかのような「臨場感」を味わうことができるのです。
加えて秀逸なのが,人物の「心情描写」。
さらっと書き加える一言で読者と登場人物の距離を縮めてくれた…ということがこれまで何回あったことか…。
そしてそして,有川さんといえば「甘々」です。
幻冬舎の紹介文には詳細はありませんが,おそらくは「県庁おもてなし課」よろしく,良介を支えるヒロイン役が登場し,丁々発止のやり取りをしながらも,その関係性を深めていくことになるのでしょう。
エンディングは,仕事への夢を語る良介と,互いの思いを確かめあったヒロインとが語り合う場面…。
って,全てに渡ってうっすらと見えているのですが…。
そう,しかし,それでも引き込まれていくのが有川MAGICです。
3年以上待たされましたので,落ち着かない残り一ヶ月を過ごすことになりそうです。あ〜っ,早く読みたい(ダダ漏れる心の声)!
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