「ゴールデン」と「深夜枠」 選択肢の多さに迷う
不作だった2019年ドラマを越える秀作を期待する思いで「2020年1月期」のドラマを勝手に展望するシリーズの第2弾。
1回目は,来クールに重なった「医療系ドラマ」について取り上げました。
今回は,その他のドラマから。
さて,こちらに2020年1月期のドラマがまとめられているのですが,まずもって驚くのが,その数の多さです。
いやいや,とてもではありませんが,お試しにしても全てのドラマに目を通す…というわけにはいかない分量。以前では考えられない現象です。
その原因は,「深夜枠ドラマ」の急激な増加であることは明らかです。
出演者を絞ったり,若手を積極的に登用したりして制作コストを下げたり,漫画等の原作があるものをモチーフにして制作したりして(ゴールデンでもその傾向は変わりありませんが…),ゴールデン枠ではなかなか実現できないようなニッチな作品がつくられている印象です。
まあ,「重厚な…」という面では期待できないかもしれませんが,ツボにはまるとふけ出せなくなるドラマが出現することもある深夜枠。ゴールデン枠との絡みもありますが,その「選択肢」の多さに迷ってしまいますね。
今回は,ゴールデン枠ともいえる定番ものの中から,本当に超個人的な嗜好で気になるドラマを上げていきましょう。
「定番」と「人気女優」と…
まずもって,NHKの「麒麟がくる」。
某女優の失態で,放送開始が2週間伸びたのは本当に残念です。やはり大河は「戦国もの」ですね。「いだてん」は初回さえ観ませんでしたが,今回は1年間のお付き合いになりそうです。諸説ある「何故信長を討った理由」をどのように描くかに期待。
「定番」といえばTBS日曜劇場。
今回は竹内涼真さん主演の「テセウスの船」。まさかのタイムスリップものということで,ちょっと苦手な分野ではあります。
しかし,まさかこの「日曜劇場枠」がお安いストーリーを提供することはないでしょう。出演する俳優陣も実力派揃いということで,演技力に若干不安のある竹内さんがどれだけ堪えられるか…という点にも注目。
あっ,個人的には,過去の母親役で榮倉奈々さんが主杖するということで,とりあえずの「お試し」は確定です。
次に,吉高由里子さん主演の「知らなくていいコト」(日テレ・水10)。
綾瀬はるかさん,石原さとみさん,新垣結衣さん,波留さん,そして吉高由里子さん等で回っている,現在のTVドラマの「主演枠」。本クールは吉高さんの登場です。
週刊誌記者が自らの出生の謎と向き合い…というストーリーのようですが,恐らくこのドラマはスルーすることになりそうです。
まずは,先に挙げた主演級の女優さんの神通力もそろそろ薄れてきているという印象。かろうじて,綾瀬さん,新垣さんはそのネームバリューで引っ張るだけの力を維持していると感じますが,吉高さんをはじめとするその他の方々の場合は,ドラマ自体に相当の魅力がなければ,視聴率も付いてこなくなっているのではないでしょうか?
「自らの出生に関する秘密」という,広がりが見込めないテーマを掲げている時点であまり興味が湧きません。
このドラマ,脚本が大石さんということもあり,「迷走しないかな?」と心配な面も。また,「同期のサクラ」枠ですが,この「同期のサクラ」も,最後はグダグダの展開となり,日テレのドラマづくりに疑問符が付いてしまいました。どうも日テレのドラマは内容のブレが大きいと感じるので…。
次回は,百花繚乱の深夜枠の中から…。