Canon「RF50mm F1.2L USM」の使い勝手は?
EOS RPの購入をきっかけに,分不相応の「RF50mm F1.2L USM」に手を出してしまった素人の顛末記…。
ここまでは,初取り時の感動,開封,曇天でのスナップと,素人感丸出しのレビューを綴ってきました。
たまにはこんな中身のないつぶやきもいいのでは…という広い心でお許しを…。
さて,今回は「使用感」というテーマで書かせていただきます。
先の記事にも書きましたが,このCanon「RF50mm F1.2L USM」,単焦点でありながら「950グラム」というヘビー級です。重さだけでなく,そのお姿も実に立派でして…。
取り回しということで言えば決していいものではありませんが,そこは「写り」とのトレードオフ。
では,実際はいかに…。
腕への負担はRシステムの方が感じる…
まずは取り回しということで,「EOS RP + RF50mm F1.2L USM」と,これまでメインで使用してきた「EOS 5DMarkⅡ + EF24-70mm F2.8L USM」とを比較しながら考えていきたいと思います。
単純な重さで言えば,
・「EOS RP + RF50mm F1.2L USM」→440グラム + 950グラム=1390グラム
・「EOS 5DMarkⅡ + EF24-70mm F2.8L USM」→810グラム + 950グラム=1,760グラム
となっており,レンズ重量は奇しくも同じで,カメラ本体が370グラムも違うというシステム構成になっています。
EOS RPとセットで購入した「RF35 MACRO IS STM」が305グラムですので,「EOS RP + RF35 MACRO IS STM」の745グラムがとてつもなく軽いシステムだということになりますね。
ちなみに,このシステムですと,もう「一眼であることを忘れてしまうくらい」の取り回しやすさです。しかし, RF50mm F1.2L USMですと,話が一変します。
正直言えば,「EOS RP + RF50mm F1.2L USM」の方が取り回しづらいです!
トータルの重量としては軽いはずのRFシステムが何故重く感じるのか…。
私は2つの理由を思い付きました。
①全体の重量が前方に偏っている
一説によれば,RFレンズは重心がカメラ本体側に偏っているため,取り回しやすい…ということを聞くのですが,実際は全く逆の印象です。
ただでさえ馬鹿でかいレンズを左手で抱えますが,その左手に重心がずしりとかかり,これまでよりも左手にかかる負担がかなり増したように感じます。
②カメラ本体の薄型化が響いている
Rシステムの一眼カメラとして,「EOS R」「EOS RP」が発売されています。私が購入した「EOS RP」は廉価版なのですが,「EOS R」にしても,これまでの一眼レフカメラと比べると,ミラーが内蔵されない分,かなり薄く作られています。
これが「コンパクトさ」には繋がっているのですが,いざ右手で持って撮影…となると,本体の厚みがあることで,軽々と取り回すことができるのです。システム全体の重さをてこの原理でカバーする要領です。
これに,①でも述べた重量バランスの悪さを加えると,レンズが異様なほどまでに重量化してしまっている現状のRFシステムは,よい方向に進んでいるとは到底思えません。
従来の一眼レフで,大きく思いレンズを装着するようなカメラが大型化することは,やはりそれなりの理由があるのだ…と強く感じました。
「本体のグリップ」「重心の位置」…。どちらともRシステムの大きな課題だと考えます。
その他にも課題は山盛り…まだまだ完成にはほど遠いミラーレスシステム
その他にも,操作性の上で1つの売りである「コントロールリング」。操作自体は便利です。私はiso変更を割り付けています。
しかし,致命的なのは,レンズ先端にリングがあるために,そこまで指を伸ばすのが非常に煩わしい…ということ。特に「RF50mm F1.2L USM」は太く,長いレンズですので,重心を支える位置から左手を移動させなくてはならないのです。
何でもっと内側にリングを位置付けなかったのでしょうか?
ただただ疑問です。
更に,電子ファインダー。
ファインダーを覗いてからセンサーが目を感知して映像が表示されるまでの0.5秒ほどのタイムラグが許せない!
この0.5秒でシャツターチャンスを逃すことが実際にありましたので…。子どもの撮影をする場合などには,致命的とも言えるでしょう。
他にも,実用的とは全く言えないバッテリーもちなど,上げれば切りがありませんが,そこは「ミラーレス」。まだまだシステムが成熟していないということで勘弁しましょう。
様々な不満はありますが,EFシステムに比べて「写りがよくなった」ということだけは明確です。写りがよくなるんだったら,少しくらいの不都合には目をつぶる…。
恐らくはそんな考えをもっていらっしゃるカメラ好きが,たくさんいることでしょう。