「Mac Pro」はぼったくりなのか?
高級外車が買える価格…。
誰しも,新型Mac Proの価格には度肝を抜かれたことと思います。
当然,それなりの価格は想定していました。Macの,しかも最高峰のモデル…。しかし,まさかあれほどまでとは…という感覚です。
今回のMac Proに関わらず,
「MacはWindowsに比べて割高である…」
という認識は,残念ながら多くのユーザーに浸透しているものなのではないでしょうか?
それでも,Macの機能性・操作性,Appleというブランド力,他のAppleデバイスとの連携,リセールバリューの高さ等,様々な要因を総合的に鑑みて,Macを選択する…というのがMacユーザーの考え方なのだと思います。
そんな折…。
「本当にMac Proはぼったくりなのか?」
ということに関して,WindowsでMac Pro並みの自作PCを作成すると…というシミュレートをすることによって,その解答を導き出した動画を発見!
実際はどうだったと思いますか?
Mac Proは超絶リーズナブルだった!
この動画,Mac Proの最上位モデルの各種構成に,自作PCで対抗し,その価格を比較するという画期的な企画です。
私,PCの構成部品に関する知識は殆どありませんが,この動画を観てまず感じたのが,
「自作PCで対応したくても,単品の部品として販売されていないものが多くあった」
ということです。
その結果,現在販売されているもので自作しようとすると,どうしてもMac Proのスペックが高くなっていくことに…。
さらに,性能が低いのに価格的に高価である…という部品も多く,性能が低めの部品で構成しているはずの自作PCのほうが何故か価格が高くなるという摩訶不思議な現象が…。
結果として,最高クラスの性能の機体を構成すると,以下のような金額になりました。
なんと…。
200万円以上,自作PCの方がお高くなる結果に…。
しかも総合的な性能はMac Proの方が優秀…。それに加え,こだわりの筐体など,実際の性能面以外においても満足度はMac Proの方が断然高い…。
そう…。
Mac Proは,究極の性能を求めるユーザーにとっては,超絶リーズナブルなPCでした!
割高になっても最高性能を求めるApple
一般に販売されていないパーツを使用しているということで,Appleが様々な企業との折衝を行って来たことが想像されます。
特に,「市販品よりも高性能」という部分を残しているあたり,Appleのこだわりと誇りを感じます。また,今回はそれに加えて「価格を抑える」努力も怠らなかったようで,iPhone同様,Macに関しても「価格」と実際の販売に対するAppleの意識が変わってきているような印象も受けました。
非常に好ましいことです。
我々一般のユーザーが購入できるMacで考えると…。
これまでのイメージでは,MacBookにしてもiMacにしても,やはり「割高」というイメージが非常に強くありましたね。
しかし,最近は,率先してストレージの価格を段階的に下げたり,リニューアル時に元の設定価格を若干下げてみたりと,価格面での頑張りを感じることが多くなってきました。
まあ,それでも「安価なMac」が無いことは確かなのですが,やはりAppleの考え方からすると,
「つくるからには,高性能にこだわりたい」
という思いがあるのでしょう。
例えば,Macで使用するメモリにしてもストレージにしても,「非常に高速である」という定評があります。それはつまり,
「多少コストはかかっても,同様の構成のPCの中での最高性能を求めたい」
という考え方なのでしょう。
CPUなどの表面上だけのスペックをみると,
「Windowsだったら,もっと安く買える」
と判断したくなる部分ではありますが,全体の構成を捉えると「Macもありだな」と考えるのもひとつの方策かと…。
これに,Appleというブランド力,筐体の仕上げの美しさやデザイン性の他,冒頭で述べたMacの利点を考え合わせると,私なんかは「やっぱりMac」となってしまいます。
いずれにせよ…。
今回の,
「Mac Proは意外にリーズナブル」
という感覚を,今後のMac販売にも生かしていただきたい。
近い将来,
「Macの価格がここまで下がったのだから,お得だ!」
と思わせるような価格展開ができるのであれば,一気にシェアを拡大するチャンスになるでしょう。
現在芽生えている「価格を下げよう」という思考が,Appleにとっての大変革へと繋がるのかもしれません。