コロナウイルスの影響がカメラ業界にも…
安倍総理の「学校臨時休校」という強硬手段が,多くの批判を受けています。手立てとしてはともかく,伝達の仕方,関係機関との連携,支援策等の後手後手感等,諸々の問題点を含んでいることは事実でしょう。
しかし,批判を受けることは覚悟の上でそこまでしなくてはならないほどに,状況が切迫していると考えることもできます。
本ブログでは,ここまで主にAppleの生産に関するコロナウイルスの影響についてご紹介してきました。これは,Appleデバイスの殆どの生産が中国で行われているという事情によるものです。「中国一国偏重」のリスクをまともに受けてしまったという形になりました。他国への分散を視野に入れていた時期だけに,タイミングも最悪だったといわざるをえません。
さて,そんな中…。
もはや問題は「中国国内」限定ではなくなりつつあります。
この度,Canonの日本国内における販売,修理を担う「キヤノンマーケティングジャパン」が,その全ての施設を閉館し,業務を停止することを発表しました。
キヤノンマーケティングジャパングループ施設における臨時休館について | お知らせ キヤノンマーケティングジャパングループ
これに伴い,HP経由によるカメラ・レンズの修理は無期限で,サービスセンターへの持ち込み修理も3月15日まで停止するという,異常事態になりました。
3月15日で収束する保証はない…
この件については,プロカメラマンの西田航さんが,YouTubeで詳細にレポートしてくださっています。
プロにとっては正に死活問題になる「修理不能」。
これまでプロを大事にしてきたCanonが,ここまで思い切った策をとらなければならないほどに,事態は深刻化しているのでしょう。
動画内で西田さんは,とにかく機材を大切に扱い,トラブルを起こさないことの重要性を語っています。
また,「万が一」の際には中古品の購入も視野に入れる…とした上で,
「修理不能の期間が予想以上に延びれば,中古品の価格が急騰する可能性もある」
と警鐘を鳴らします。
先日の「トイレットペーパー買い占め」事案もありました。
人間というもの,この手のトラブルでは危機意識が働きます。我々も落ち着いて行動するとともに,1日でも早い事態の収束を祈るばかりです。
幸い,現状は「生産体制」への影響は語られていません。
今後,「EOS R5」等の新製品ラッシュが控えているだけに,冷や水…とならないことを願います。
他業種への拡散が本当に心配…日本経済の麻痺もあり得る?
これ,Canonだけの問題とは思われませんね。
実際に,自動車生産においては,すでに国内の工場の休業が行われている地域があるようです。他の家電メーカー等が何らかの活動停止を行う動きが広がってくるのであれば,我々一般市民の生活や,生活用品の供給不足といった,現実的な問題に繋がる可能性を秘めています。
今後,安倍政権は,このような経済,流通全般に向けた,未曾有の対策を講じなくてはならない可能性があります。
今度ばかりは,「思い付き」では済まされません!