5G,A14Bionicは先送り 魅力の乏しかったiPad Pro(2020)
実機に触れる前から否定的な記事で申し訳ありませんが,前回は「iPad Pro(2020)」が「LiDARセンサー」,SSD容量アップ,価格引き下げ程度にしかメリットを感じられず,特に「A12ZBionic」での大きな能力向上が得られなかったことが残念だということについてまとめました。
結論としては,2018年型iPad Proをもっている人は「待ち」,もっていない人であれば「買い」としてみました。もちろん個人的な見解ではありますが,皆さんはどのようにお考えになったでしょうか?
今回は,「超マイナーチェンジ」となった今回の新型iPad Proを受け,その存在意義について考える第2弾。今年後半にも登場すると噂されている「5G対応iPad Pro」に行方について…。
「5G,A14X」のみか,「MiniLED」までついてくるか…
まずもって,2020年後半に,新しいiPad Proが登場することについては,ほぼ間違いない情勢のようです。
ここで登場するのは,
「また半年程度でモデルチェンジする気か?」
という,近年のモデルチェンジに対するAppleのゆるゆるな姿勢です。
本ブログでは,「機種ごとにある程度の暗黙のモデルチェンジ期間を設定し,ユーザーが安心して現行機を購入できる環境を整えることが,メーカーとしての義務である」という考えを唱えました。
今回のモデルチェンジにしても,
「今年後半まで待って,その際にRiDARセンサー,5G,A14Bionicのてんこ盛りモデルチェンジを行った方がよかったのでは?」
と考えてしまいます。
まあ,出てしまったものはどうしようもありませんので,先を見据える作業に取りかかりましょう。
今後のモデル展開におけるキーは,「MiniLED搭載」と「フルモデルチェンジ」です。
というのも,有名リーカーの間で,その時期に対する考えが二分しているのです。
①2020年後半に「5G,A14Bionic,MiniLED搭載」のiPad Proが登場
②2020年後半に「5G,A14Bionic」の新型,2021年に「MiniLED搭載」のフルモデルチェンジ機が登場
①を指示しているのがミンチー・クオ氏。
②を唱えているのが,先日「今週のApple新製品の発表はない」と予言して正解したプロッサー氏。
まあ,「5G対応」と当然のこととして,今回の新型で「A12ZBionic」という中途半端なことをしてしまったわけですので,「A14XBionic」は当然搭載してくるでしょう。
問題は「MiniLED」です。
今年中に一気に「MiniLED搭載」まで行き着くものでしょうか?
また,今回の春モデルを購入したユーザーが,半年でそこまで大きく変わる新型iPad Proを許容するものでしょうか?
昨年の「MacBookPro15インチ→MacBookPro16インチ」の禁断のリニューアルにおいても,「CPU」は変更なしでした。15インチモデルを購入した私も,「CPUが同じだったら…」という理由で納得できたこと記憶しています。
恐らく,「MiniLEDを搭載しない」ということが,今回のモデルを購入したユーザーを納得させる上での生命線になるのではないでしょうか?
また,2021年に「全体のデザインを含めたフルモデルチェンジ」があるのだとすれば,そこに「MiniLED」を組み込むことで,大きなインパクトを与えることにもなるでしょう。今年にMiniLEDという新技術を「放出」し,来年それ以上のインパクトを与えるネタを,Appleが有しているとも思えませんし…。
というわけで,私は②のプロッサー氏の意見に1票。
今年後半は当然スルーして,2021年モデルでの買い換えを考えるかもしれません。
再度の警鐘! モデルサイクルを再構築せよ!
今回のiPad Proを購入した私が言うも何ですが,今回のモデルは「なければなくてもいいモデルチェンジ」によって生まれた機種だと考えます。
私はこの時期にどうしても大画面のiPadが必要でしたので納得していますが,「性能向上」を期待して予約した方々の中には,後悔している層もいるのでは…と想像します。
Appleには,計画的で,大義名分のあるモデルチェンジを行っていただきたい。
中途半端なモデルチェンジをこまめに挟んで利益を得ようという,現在の姿勢を今後も続けるのであれば,「Apple不信」が増幅し,結局はAppleデバイスの販売に影響が出てきてもおかしくないと考えます。
Appleデバイスのよさは,計画的なモデルチェンジと確かな性能によって,「安心して長く使うことができる」という点にあると考えます。
自らのよさを,目先の利益でつぶしてしまわないことを切に願います。