「Ice Lake」搭載のMacBook Airは,「Pro」を超えたか?
コスパ最高のマシンとして,新型MacBook Airの評価がうなぎ登りです。
その高評価の最大要因は,Intelの新型プロセッサ「Ice Lake」に他なりません。
シングル,マルチともに大幅に性能が向上し,価格も抑え気味となった新型Air。
当然そうなると,
「だったら,MacBook Pro13インチは必要ないんじゃないの?」
という声が上がってきそうです。
「14.1インチ」へのモデルチェンジが秒読みとされている「13インチPro」ですが,一瞬とはいえ,「下克上」があるのか?
そんな疑問を解決する興味深い記事を見つけました。
「Pro」にはProの理由がある!
まずもって,Geekbenchスコアから。
単純にいえば,「シングル」に関してはAirが勝っているものの,「マルチ」に関しては未だ高い壁がある…ということが分かります。
「性能アップ」という部分だけが声高にクローズアップされていますが,相対的に見れば,やはり「ProはPro」だということ。
Ice Lakeのコア数が4つに増えていたとしても,CPUのランクだったり,クロック周波数の関係等で,Proには及ばなかったと言えます。
また,グラフィック性能を示す「Metal値」が,Airの方が断然高かったにも関わらず,ゲーミング性能を示す「CINEBENCH R20」ではProの方が高かったという結果も出たそうです。
上記の記事では,
MacBook AirとMacBook Proはどちらもファンが1つ搭載されているが,MacBook Airのファンはヒートシンクと繋がっていないため,排熱能力が低い。本体の発熱を抑えるためにCPUやGPUの性能が制限され,高いパフォーマンスを維持できない
として,単純なCPUパフォーマンスだけではない,トータルとしてのパッケージの在り方が性能差として現れていると捉えています。
PCの性能は,様々な要因が折り重なって作り出される…ということは,頭の中では分かってるものの,どうしても我々は「ベンチマーク」等の数値を全面に出されるとそこにばかり注目してしまいます。
今回の記事は,そんな我々への警鐘にもなるのでは…と,興味深く読ませていただきました。
「安い」には訳がある…
更にもう一点。
新型MacBook Airは価格が下がり,Macへの敷居を下げるという意味でも非常に意義のあるモデルだと考えています。
しかし…。
先日YouTubeの「Appleが大好きなんだよ」さんの動画内で,2018年と2020年のMacBook Airの性能比較をしている様子を観ていると,「新型のSSDの読み書きスピードが大きく下がっている」という場面を見かけました。
以前の記憶を辿ると,2018年に新型Airが出た際も,「以前のモデルよりもSSD性能が劣っていた」はず…。
ということは,今回の新型MacBook Air,随分とSSDのスピードが下がってしまっているということなのではないでしょうか?
上記の「パフォーマンスが上がらない…」ということに多少なりとも関係があるのかもしれません。
以前であれば,
「MacのSSD性能はずば抜けている」
という印象を強くもっていました。
しかし,やはり「安くなる」のにはそれだけの理由があるということなのでしょう。
Macには最大限の性能を求めるのか…。
それとも,性能を落としてでも安価なモデルを設定するべきなのか…。
企業イメージや,企業戦略とも相まって,非常に難しい問題ではありますね。