さてさて，「MOMENTUM True Wireless 2」もエージング必須か？
ゼンハイザーの「MOMENTUM True Wireless 2」を導入しました。
前回は，レビュー第１弾として，「開封，ペアリング，ファーストインプレッション編」をお届けしました。
今回は，レビュー第２弾「取って出しの音質編」です。
実はゼンハイザーの機種は，この取って出しの音質チェックと，その後のエージングが非常に重要だと考えています。
これまで本格的に導入した，有線イヤホンの名機「IE800」，そのIE800と同一のダイナミックドライバーを搭載する先代「MOMENTUM True Wireless」は，取って出しの音質が「高音寄りのピーキーサウンド」でした。あまりのカスカスぶりに腰が抜けるほどだったわけですが，それが化けるわけです。
この２機種はドライバーが同一ということで，全く同じ経緯を辿りました。
また，ヘッドホンであり，現在の「完全エース」として使用している「MOMENTUM Wireless 3」は，イヤホンとは真逆に低音に支配されたモヤモヤサウンドからスタートしました。こちらはドライバー径が大きいこともあってか，エージングに時間がかかりましたが，やはり当初とは全くもって異なる美麗なサウンドに変化しました。
ということで…。
今回導入した「MOMENTUM True Wireless 2」もこれまで同様にエージングが大切と考えるわけです。
まずもって気になるのが，「取って出しの音」。
一体どのようなサウンドなのでしょうか？
これまでとは違う！ 最初からある程度出来上がっている！
当然私とすれば，
「新開発のドライバーを搭載しているものの，これが旧ドライバーを継承していることは明らかなので，これまでと同じような傾向で来るだろう…」
と考えていました。
しかし…。
全く違って戸惑っています。
これまでの機種で感じたピーキー感が全くないのです。
「低音が全く出ず，中音域の主張をただうるさいだけの高音がかき消す」という時点からスタートしていたこれまでとは異なり，
「中音域を中心にこぢんまりとまとまってしまっている音」
なんです。
そして，すでにある程度の音楽は聴けるわけです。これまでのような，「これは音楽とは呼べない！」という状態ではないわけですので…。
これまでの傾向を知っているものとしては，本当に驚きました。
イヤホン，ヘッドホンとも，その傾向は違うものの，恐ろしいほど癖のある状態から，真っ当な状態へと変化を遂げていったこれまでのゼンハイザー機。
何でここまで違ってしまったのでしょうか？
ここで，非常に強い不安に襲われました。
「MOMENTUM True Wireless 2」の音が，非常につまらない音だったからです。
いや，この音が，これまで同様に，エージングで化けてくれれば何の問題もありません。
しかし，最初からある程度の音で鳴っているイヤホンが，「音の傾向を変えるくらいに」エージングで変化されることがあるでしょうか？
「このつまらない音が，ある程度ブラッシュアップされても，相当につまらない音のままななのでは…」
という恐怖が襲ってきます。
そのくらいに「何の特徴もないつまらない音」なのです。現状は…。
何でこんなに取って出しの傾向が変わってしまったんでしょうかね？
これまでの「とんでもない音」でなくなっていることに不安を感じるという，一見異常な感覚なのですが，「とんでもない音」が素晴らしい音へと変化する過程を見守ってきている身とすれば，どうしても心配になってしまいます。
ドライバーの変更？ 音質のチューニング？
ドライバーが全くの新しいものへと変わってしまったのか？
それとも，ゼンハイザーの意向で，そもそもの音作り傾向（チューニングの仕方）が変わったのか？
初代「MOMENTUM True Wireless」のイヤホンでは考えられないほどの「つや」「厚み」「奥行き」だけは無くさないで欲しいのです。
お願いします！
私にとっては，音質傾向の変化は，「音質劣化」と同義になってしまう可能性があるのです！
音質の最終評価はエージング後です。
怖いなあ〜。
次回は，「MOMENTUM True Wireless 2」のノイキャン性能，装着感に関してお伝えします。
