気になる新型iPhoneSEのバッテリーもち
新型iPhoneSEの予約が開始され,徐々にその全貌が見えてきました。
筐体はもちろんのこと,バッテリー容量も基本的にはiPhone8を踏襲しているようです。Wi-Fi6やポートレートモードへの対応等,細かな部分でのバージョンアップはありますが,「iPhone8のアップグレード版」という捉えで間違いなさそうです。
そんな中,個人的に非常に気になっていたのが,「バッテリーもち」です。
現在私が利用している「iPhone11Pro」の最大のアップデートポイントを挙げよと言われれば,私は迷わず「バッテリーのもち」と答えます。
それまで使用していた「iPhoneXS」と雲泥の違いです。Apple Musicやradiko等,利用の幅が増えているはずなのに,バッテリーの減りが非常に少なくなったという,摩訶不思議な展開になるほどの向上ぶりなのですから…。
今回の「iPhoneSE」には,iPhone11シリーズでの省電力化の一翼を担っていると言われている「A13Bionic」が搭載されています。
当然,iPhone8と比べてどのくらいの伸びが見られるのか…ということは気になります。
「小さい筐体なのに,えらくバッテリーがもつ…」
なんてことになったら,ますますiPhoneSEの株が上がるというもの。
さて,早速結果が出たようですよ!
意外! iPhone8と変わらない?
まずは結果から。
「ビデオ再生時間」の比較です。
やはり,「iPhoneXR」以降,特に「iPhone11シリーズ」の強さが光ります。「Pro」は有機ELディスプレイ搭載であり,それに加えてバッテリー容量の大きい「Max」の強さが目立ちますね。
さて,肝心の「iPhoneSE」はと言えば…。
あれっ?
iPhone8と同じなんですけど…。
初代の「SE」は,名前は同じでもディスプレイサイズもバッテリー容量も異なりますので,比べるすれば「8」となりますね。
悪くはないのでしょうが,「A13Bionic」という最新チップを搭載しているのに,「A12Bionic」搭載の「8」と同等ということは,実質的には「低下」と見られてしまうのでは…?
これ以外のチェック項目を見てみると…。
残念ながら,新型「SE」が特筆すべき点は,ことバッテリーもちにおいては見つけられず…ということになりそうです。
来年度の「SE」では,基本設計から変えてもらいたい!
今年度の「SE」は,
「廉価版iPhoneをラインナップに復活させる」
という見合いが強かったと思われます。
それも,従来の廉価版とは異なり,「最新チップを奢った上で価格を下げる」という「売り」を宿命として課せられた苦しい世代と言えるかもしれません。
ですから,今年度の「SE」は私はそれなりに評価しています。
問題は来年度の「SE」ですね。
まずもって,毎年「SE」のモデルチェンジを行うことが肝要です。
これまでのように,廉価版を放っておくようでは,わざわざ「SE」の名を復活させた意味がありません。
「春は廉価版」「秋はフラッグシップ」というスケジュールを守ってくことが,Androidに対抗し,iPhoneのブランドをより浸透させるために,非常に大切なことだと考えます。
さらに…。
iPhoneSE(2021)では,デザインも含め,これまでの「iPhone6以降の呪縛」を解くことが求められるでしょう。
ディスプレイのベゼルは残すのか…?
Touch IDは残すのか…?
ディスプレイサイズはこのままで行くのか…?
来年度も液晶を搭載するのか…? 等々。
しかし,変えてはいけないものがあります。
それは「価格」です。
もちろん「下げる」分には構いませんが,せっかく「399ドル〜」とした価格レベルはキープするべきです。
まあ,今年度の「SE」の売上状況によっても変わってくることだとは思いますが,廉価版iPhoneという位置づけが,今後も守られていくことを願います。