Touch ID内蔵ディスプレーは,やっぱりiPad Air4で来るの?
以前から「iPad Air4」でのTouch ID内蔵ディスプレー搭載は噂されてきました。
また,Touch IDに関しては,「iPhone SE Plus」の電源ボタン一体式として登場するのでは…という噂もありましたね。
コンセプトとして錯綜気味だったAppleのTouch ID内蔵ディスプレーに関し,私はやや懐疑的な見方をしていました。
これまでの流れを見ると,Touch ID内蔵ディスプレーに関する技術的な壁が相当高く,そう簡単には登場できないのではないか…と考えていたのです。Androidの認証精度等を考えると,なかなかAppleでは「Go」が出ないのでは…ということ。
しかし,ここに来てどうも風向きが変わってきた…と感じる情報も増えてきています。
「iPhone SE Plus」の認証方式も,Air4同様のTouch ID内蔵ディスプレーになる?
2つの疑問に対するAppleの解答は?
記事によると,
2021年の発表が噂されるiPhone SE Plusは,電源ボタンにTouch IDを統合するとのリーク情報もありますが,Svetapple.skは,部品の共通化や使い勝手の点からも,2020年発売見込みのiPad Air 4と同じディスプレイ埋込み型指紋認証を搭載するのではないかと予想している
とのこと。
ここで感じるのは,Appleが「Touch ID内蔵ディスプレー」に「寄せてきている」という雰囲気です。
しかし,本当なのか…という強い疑念も残ったままです。
それは,以下の2点によるものです。
①Face IDとの整合性,優位性
Appleの考える認証精度,安全性という面では,恐らくはFace IDの方に優位性があるという捉えで間違いないでしょう。
では,今回採用が噂されているTouch ID内蔵ディスプレーは,今後のアップルデバイスに標準装備されるような「主流」となるものなのでしょうか?
つまり,iPad Pro,iPhone(Pro)という,フラッグシップにおいてもTouch ID内蔵ディスプレーが採用され,それと同時にFace IDは消えていくのか…という点です。
「Face IDの優位性は認めながらも,使い勝手やコスパの面からTouch ID内蔵ディスプレーに変更する」
というのであれば,「最優先されるべきポイントを無視して…」という批判を受けることにもなりかねません。
では,フラッグシップは「Face ID」,下位機種は「Touch ID内蔵ディスプレー」という棲み分けをすることになるのでしょうか?
個人的には,Face IDも,特にその使い勝手においては万能ではないため,
「フラッグシップモデルには,Touch ID内蔵ディスプレーとFace IDのツインシステムを導入してもらいたい」
と強く願います。
これだったら企業としてのAppleのアイデンティティが保たれるのでは…?
②なぜiPad Airから?
「下位機種はTouch ID内蔵ディスプレー」というくくりであれば,今回の噂のようにiPad Air4という機種が取り上げられていることには納得です。iPhone SE Plusもしかり。コスパ優先の選択でしょうから。
しかし,もしTouch ID内蔵ディスプレーが「Face IDを置き換えて標準化」するというもくろみがあるとすれば,
「なぜフラッグシップモデルから始めないの?」
という疑問が湧きます。
Face IDにしても「iPhoneX」から始まったわけですので。
やっぱり「下位機種はTouch ID内蔵ディスプレー」と考えているのでしょうか?
認証に関して「ダブルスタンダード」が存在することに関しては,ちょっとばかり抵抗があります。
だって,Appleという企業の理念として,こと「安全性」に関してはグレードの高い低いには関係なく,最上級ものを保障してくれると考えているからです。
いや〜,なかなか難しい問題ですね。
中期的なAppleの戦略を見取る上でも非常に気になる事象と言えましょう。