将来的に生き残るカメラマウントは?
Canon「EOS R5」「R6」の正式発表が近いと言われています。
特に「R5」に関しては,驚異的な動画性能をもちながらも,価格が予想よりもかなり抑えられたものになりそうだ…ということで大いに話題になっているところです。
しかし,根本的な問題とすれば,
「SONYに先を越されたミラーレス一眼での地位を取り戻すための起爆剤になり得るか」
という,正にCanonの命運を握っているのが「R5」だということで,今後の業界のマウンティングの指標ともなる機種だからこその「注目」であるわけです。
「一眼レフ」世代である私からすれば,デジタル一眼黎明期からしのぎを削ってきたのは「Canon」と「Nikon」という思いが非常に強く,現在の「SONY強し」の構図がいまいちピンときていません。
ミラーレス一眼も,電子ビューファインダーのタイムラグなど,「EOS RP」を使用していると,カメラとしての根本が未だに揃っていないという印象も受けます。
しかし,「DualPixelCMOS AF」の効果はすさまじく,ピント精度だけを見ただけでも,こと「写り」に関してはもはや一眼レフには戻れないという衝撃を受けたのも事実です。
撮影する上での「一体感」「ストレスのなさ」が,R5でどの程度改善しているのか…に非常に興味が湧くとともに,この機種で「Canonの逆襲がなるか?」という点についても大いに気になります。
それだけ今年のCanonは力が入っているはずです。
ここでインパクトを与えないことには,SONYの独走を揺りし続けることになるはずですので…。
さて,このようなミラーレス時代の激戦が繰り広げられている中,今後の各社マウントの有望性に関する記事が出ています。
将来生き残りそうなカメラマウントは?
SONYとCanonの2強体制が続くのか?
記事によると,
Fuji Rumorsで,各社のマウントの将来性に関するTony Northrup氏の考察が紹介されている
とのこと。
記事内で紹介されているTony Northrup氏の予想がこちらです。
これから考えると,今後もSONYとCanonの2強体制が続くという見解ですね。富士とSONY,Canonとの差は甚大でしょうから,企業の体力やユーザー数を考えてもこの2社を脅かす企業は出てこないということなのでしょう。
また,背景には「一眼カメラ市場の急速な減退」という哀しい現実が存在しています。写真というものに,過剰な高画質を求めないのであれば,スマホで十分…という,なんとも潤いのない風潮になってきているのが事実。
プリントアウトして比べると,その差は歴然なのですが,そもそも写真を「プリントアウトする」という文化が消滅しかかっています。
私なんかは,音楽でも「できるだけ高音質に」,カメラだったら「できるだけ高画質で」楽しみたいと思いますし,その「こだわり」があってこその「豊かさ」だと思うのです。
最近は様々なことに対して「そこそこでいいや…」という考え方が蔓延しているようで,オヤジとしては物足りなくもあります。若い世代からすると合理的…ということなのでしょうか?
そもそも,企業としての存続が難しくなる…
かつて,一般的なユーザーの手が届く「デジタル一眼レフ」として,Nikonが登場させた「D100」を購入した者からすると,現在のNikonの衰退ぶりは「なぜ?」という疑問しか湧きません。
これまでNikonが衰退してしまった時期,ちょうど私は「デジ一」の世界から少し離れていた時期でして,「気付いたらSONYがトップ,Canonが衰退,Nikonがじり貧…」という勢力図に…。
恐ろしい世の中になっています。
SONYがコニカミノルタのカメラ事業部を買収したときに,ここまで勢力を広げるなんて,あまり考えられていなかったのでは?
前述した「デジ一全体の衰退ぶり」も急速に進んでいる中,「カメラマウントの有望性」というよりは,「カメラメーカーとしての生き残り」という視点で,各メーカーは考えているのかもしれません。
5年後…。
もしかすると,いくつかの会社はカメラ事業から撤退していたとしても,何の不思議もない…と感じるのは私だけでしょうか?