ついに現れた「A16」以降のロードマップ情報
WWDC前までは,Appleの「Aチップ」の進化は,iPhone・iPadの性能進化と同義でした。
しかし,「MacのApple Silicon化」が明言された今となっては,Macを含めたAppleデバイスすべてのパフォーマンスと直結することになりました。
今のところは,「AppleSilicon Mac」がどのような順番で,そしてどのようなパフォーマンスで登場するのかが不明確であるわけですが,「2年以内にすべてのMacをintelからApple Siliconへと置き換える」というアップル側の主張をそのまま信じるとすれば,おそらくは「iPhone」「iPad」「Mac」それぞれに最適化された「Aチップ」が開発されていくと予想することは難しくありません。
現行は「A13Bionic」「A12ZBionic」と,iPad Pro搭載のAチップが「型落ち」になっているといういびつな構造ですが,おそらくは今後,「A14」「A14X」「A14?(あるいはMac専用の称号が与えられるか?)」というように,大きく分けて3系統の流れを作りながら進化が続いていくものと思われます。
Mac用に関しては,要求されるパフォーマンスに応じて,更に細分化される可能性が高いと考えますが…。
2020年に登場する「A14」は,これまでの「7nmプロセスルール」から「5nmプロセスルール」へと精細化されることが確実視されています。
そんな中…。
2022年以降のAチップの進化に関する記事が来ています。Aチップの進化は止まらない?
2022年に「3nm」,2024年に「2nm」?
記事によると,
iPhone(2022)用のA16は,TSMCの3nmプロセスで製造されることで,5nmプロセスと比較し,トランジスタ密度は15%,パフォーマンスは10%〜15%,エネルギー効率は20%〜25%向上する
さらに,2024年には3nmプロセスから2nmプロセスに移行するだろうとPatently Appleが伝えている
ということです。
ということは,「5nmプロセスルール」でいくのは2020〜21年の2年間のみ。更に次の2年で「3nmプロセスルール」をクリアして「2nmプロセスルール」へと進化する…ということのようですね。
「2年毎」に次々と高精細化を果たしていくAチップの順調さと比べると,「10nmプロセスルールの壁」に突き当たり,なかなか効率的なCPUを生産できていないintelの苦悩ぶりが際立ってきますね。
先日も,このままではintelもARMベースチップ生産競争に巻き込まれるのでは…という記事を書きましたが,もしそうなってしまったら,もはやintelに勝ち目は無いような気もしてきます。
さらに,Aチップの性能アップぶりも順調のようで…。
パフォーマンス,エネルギー効率も着々とアップしていくようで,特にMacBook系のパフォーマンスとバッテリー持ちに関して,大きな上積みが期待できそうです。
あとは…。
iMac,iMac Pro,Mac Pro等のハイパォーマンスタイプのApple Silicon。デスクトップでは,多少エネルギー効率は犠牲にしてもいいので,「パフォーマンス重視型Apple Silicon」をなんとしてでも作り上げていただきたい。
これが実現したら…。
チップ業界の一大変革期を目の当たりにすることになるかもしません…。