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夏川草介最新刊「始まりの木」が9/25に発売!〜民俗学をテーマにした「ヒトの心の物語」〜

夏川草介さんの最新刊「始まりの木」がくる!

 夏川草介さんといえば,言わずとしれた「神様のカルテシリーズ」の作者です。現役の医師としての骨太な死生観をベースに描かれる作品は,読み手の心をわしづかみにするような「強さ」とそこはかとない「優しさ」に溢れており,個人的な「2019年のランキング1位」には,「新章神様のカルテ」を上げさせていただきました(ちなみに4位も夏川さんの「勿忘草の咲く町で〜安曇野診療記〜」です…)。

 以前のレビューでも書いているのですが,夏川さん,書くたびに筆力が上がっているのが分かる作家さんなんですよね。「神様のカルテ」でデビューした当初は,どうしても文体に堅苦しさが残り,とっつきにくい印象があったことも事実です。
 それが今や,本来の重厚なテーマ性をもたせた内容は変わらずに,文体に軽やかさが出てきた…とでも言いますか,読んでいる際の没入感が半端ないほどの読みやすさに変化しています。

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 さて,そんな夏川さんですが,新刊の情報が来ています。
 9月25日に小学館から「始まりの木」が発売です。何と今回は「民俗学」の世界を描く?

 

「現代日本人の失ったもの」をどのような描き方で?

 小学館の紹介ページには,夏川さんのコメントとして,

「少しばかり不思議な話を書きました。
木と森と,空と大地と,ヒトの心の物語です」
--夏川草介

という文章が掲載されています。

 また,本作の紹介文として,

 藤崎千佳は,東京にある国立東々大学の学生である。所属は文学部で,専攻は民俗学。指導教官である古屋神寺郎は,足が悪いことをものともせず日本国中にフィールドワークへ出かける,偏屈で優秀な民俗学者だ。古屋は北から南へ練り歩くフィールドワークを通して,“現代日本人の失ったもの"を藤崎に問いかけてゆく。学問と旅をめぐる,不思議な冒険が,始まる。
“旅の準備をしたまえ"

という文章も…。

 章立てとしては,以下のようになっているようです。

第一話 寄り道【主な舞台 青森県弘前市、嶽温泉、岩木山】
第二話 七色【主な舞台 京都府京都市(岩倉、鞍馬)、叡山電車】
第三話 始まりの木【主な舞台 長野県松本市、伊那谷】
第四話 同行二人【主な舞台 高知県宿毛市】
第五話 灯火【主な舞台 東京都文京区】

 どうやら,「民俗学」研究のフィールドワークで訪れた町の人,自然,歴史,文化等から,主人公の藤崎千佳が,現代日本人の失ったものに気付かされていく…という展開になりそうですね。
 これまでの「病院」「医師」「生と死」というテーマから飛び出し,より広い視野で「人間にとって大切なものとは…」を考えさせてくれそうな作品になることでしょう。もしかするとファンタジー要素が盛り込まれているのかもしれませんね。

 尚,この作品,小学館主催の「小説丸」という「Web小説誌」に連載されていた作品をまとめたものになるようです。紙媒体が売れなくなったこのご時世に,各出版社も知恵を絞っているのですね。お恥ずかしながらこれまで全く知りませんでした…。
 この「小説丸」,覗いてみたら非常にボリュームたっぷりの内容となっており,何だか得した気分になれました。皆さんも是非ご覧になってみてください!

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 「小説丸」では,以前に「民俗学」に関する,夏川さんと上橋菜穂子さんとの対談記事も掲載されていたようです。
 こちらもご紹介させていただきます。