TSMCの高精細化が止まらない!
AppleのiPhone,iPadに搭載されているAチップは,その製造をTSMCが行っています。
SoCタイプであるAチップは,年々回部回路の高精細化が進み,かつ省エネルギー化,ハイパフォーマンス化が非常に順調に進んでいる印象を受けます。
現行の「iPhone11」シリーズに搭載されている「A13Bionic」は,「7nmプロセスルール」で製造させていますが,間もなく登場する「iPhone12」には,「5nmプロセスルール」と,更に高精細化された「A14チップ」が搭載されることが確実視されていますね。
つまり,これまでの未知を辿るとするなら,更にパフォーマンスが上がりながら,省電力化が図られることが確定的というわけです。
これ,以前から話題にしてきたとおりに,高精細化に行き詰まり感のあるIntel製CPUとは真逆を行く動きです。
折しも,Appleが「脱Intel」を掲げ,「MacのAppleSilicon化」を唱えている中ですので,「PC界再編」にも繋がる一大事が今現在起ころうとしているのかもしれない…ということも,以前の記事で述べました。
そんな中…。
今後もTSMCの開発が順調に進みそうだ…という記事が来ています。
Intelの焦りはいかばかりでしょうか?
iPhoneの未来が見えてくる…
記事によると,
TSMCの第26回テクノロジー・シンポジウムにおいて同社が,5nm,3nmプロセス開発の現況と性能予測を発表した
5nmプロセスは7nmプロセスと比較して同じ消費電力でもパフォーマンスが30%向上する見通し
とのことです。
以下の表のようにまとめられていますね。
恐らくは,この表でいう「N5」というのが,次期「iPhone12」に搭載される「A14」のことでしょう。
ここで非常に気になるのが,「3nm」へと更に高精細化される時期です。
「N3」が「量産される」のが「2022年」ということは,2年先。ということは,「iPhone12」「iPhone13」は5nmプロセスルールでいき,「iPhone14」にあたる機種から更に高精細化させたチップを使うということなのでしょうか?
以前には,
「2021年にも3nmプロセスルールのチップが登場する…」
という情報もありましたが,ここは2年刻みとなるのかもしれませんね。
Macに搭載されるチップの行方は…?
そして…。
もうひとつの大きな注目点は,「Macに搭載されるAチップ」の行方です。
上記の表の中にその「Apple Silicon」が含まれているのか?
例えば,「2021年中に量産される」という「N5P」というチップや,その後に量産される予定の「N4」は,一体どのデバイスに搭載されることになるのでしょうか?
「N5P」は2021年に発売されるMacBook Pro14インチ・16インチ用?
それでは「iMac用」は?
はたまた「iPad Pro用」のチップはどこ?
上記の型番は「親機」ともいえる大元のチップであり,そこから更に派生のチップが誕生する…というシステム化もしれませんが,AppleSilicon Macが登場間近とされる今,Mac用のApple Siliconがどの程度の性能にチューニングされて世の中に登場するのか…という点に非常に興味が湧きますね。