バッテリーもちが「iPhone12」の課題に?
ただでさえ「5G化」に伴う電力消費が心配される中,iPhone12シリーズに搭載されている5Gモデムが旧式のものであり,iPhone11シリーズに比べて20%も速く電力が消費される…という記事を昨日紹介しました。
iPhone11Proの驚異的なバッテリーもちによる恩恵を受けている自分としては,「5G網が完備されていない」「目新しい新機能が無い」ことに加え,このバッテリーもち問題も今年度の買い換えを控えようと考えた大きな要因となっています。
唯一引っかかるのが,iPhone11Proでは,MagSafeの効果を完全に享受できない…ということですが…。
しかし,この「バッテリーもち問題」も,「5G下限定」の問題だと考えておりました。
現実的にしばらくの間は「4G利用」を余儀なくされるわけで,A14Bionicの省電力性を考慮すれば,実際のバッテリーもちは大きな問題にはならないのでは…と判断したわけです。
まあ,そもそも「5G」を売りにしているiPhone12シリーズにおいて,5G利用を前提にできないこと自体がおかしいわけですが…。
ところが…。
事態が一変しそうな記事が出ています。
iPhone12シリーズは,「4G下」においてもバッテリーもちが悪化する可能性?
「後戻り」は反則です!
記事によると,
Phone12/12 Pro,iPhone11/11 Pro/11 Pro Max,iPhone XR,iPhone SE(第2世代)でバッテリー持続時間の実験を行った結果,5.8インチのiPhone11 Proが,6.1インチのiPhone12/12 Proよりも長持ちした。
iPhone12 Proのバッテリーが0%になった時点で,iPhone11 Proは18%も残っており,iPhone12が0%になった時も,iPhone11 Proは残量14%だった
ということです。
実際のバッテリー持続時間がこちら。
iPhone11 Pro Max: 8時間29分
iPhone11 Pro: 7時間36分
iPhone12: 6時間41分
iPhone12 Pro: 6時間35分
iPhone11: 5時間8分
iPhone XR: 4時間31分
iPhone SE(第2世代): 3時間59分
この調査の前提は,「SIMカード」なしの状態での調査。
つまり,4Gや5Gという通信システムの違いを考慮に入れない,デバイス本体のバッテリー消費を表しているということですね。
意外なのは,iPhone11ProとiPhone11との違い。iPhone11って,こんなにバッテリーもちが悪かったですか? ここでは,有機ELと液晶の違いがもろにでてしまったということなのでしょうか?
さて,本題の「11 VS 12」という部分ですが,「1時間の差」はやはり大きいですね。バッテリーを使い切らなくても,残量の余裕があることが日常生活では非常に重要であることを,iPhone11Proを使用して実感しております。
更に感じるのは,
「一旦バッテリーもちが良い機種を出しておきながら,その後継機が改悪されるのは大問題だ」
ということ。
この感覚は,AppleWatch Series5で感じた問題と酷似します。Series4での優れたバッテリーもちが,常時表示ディスプレイを搭載したことによって大きく後退したのを目の当たりにしたときには,大きな絶望感を感じたものです。
やはり,一旦提示した性能は,後継機においては最低でも「維持」することが求められるらでしょう。消費者は当然,先代のスペックをもとに購入を考えるわけですので…。
「iPhone12 mini」が心配…
これ,「5G下」では,更に11Proとの差が広がることが予想されますよね。
そして,最も懸念されるのが,「iPhone 12 mini」のバッテリーもちです。
ただでさえバッテリー容量が小さくなるminiですので,ここまで12シリーズのバッテリーもちが悪くなっていることを考えると,過度な期待は禁物だと言えますね。
サイズ感は最高なのですが,一旦iPhone11Proのバッテリーもちを経験した上で考えると,自信をもってminiを選択する…ということは難しいのかも…。
実機での情報が出てくるのを待ちましょう。
来年のiPhone13 miniでは,この問題が解消されていることを願います。