AirPowerの開発は完全にお蔵入りか…?
MagSafeが発売されたことで,iPhone11Pro利用者ながら,利用を続けております
Appleが,iPhone12シリーズの発売に合わせてMagSafeを投入したということは,来年度以降,iPhoneの充電を完全にワイヤレス化する覚悟の現れだと私は考えます。
そして…。
これまでAppleが「AirPower」という形で追い求めてきたワイヤレス充電の形とは全く異なった「MagSafe」という手法を登場させたことは,
「いよいよ,AirPowerからの本格的な方向転換を図ったのでは…」
という嫌な予感もしていたのですが,それを裏付けるような情報が現れました。
AppleはAirPowerの開発を再度中止した?
そうでなければMagSafeはあまりに逆思考…
記事によると,
リーカーのジョン・プロッサー氏がTwitterに,2021年に計画されていたAirPowerのプロトタイプ開発、テストは全て予定表から削除され,復活することはないと投稿した
とのことです。
一旦開発が中止されたAirPowerでしたが,今年に入ってから「再開発」の噂が再燃し,A11チップを搭載することで,発熱の問題をクリアしようとしている…という情報も流れていました。リーク画像までが流出していましたね。
いや〜,この時点では本当に期待していたのです。「マット上のどこにおいても…」「フラットなのにApple Watchまでも充電…」と,今から考えると「AirPower」って相当に高い水準の理想を追及していたデバイスだったと感じます。
しかし,「MagSafe」という規格が濃厚になった時点で,
「これは,AirPowerを完全に諦めたのでは…」
という予感もしていました。
何故かというと,
「MagSafeの考え方が,AirPowerとは真逆を行っているから」
です。
「マット上のどこにおいても…」という考え方が,「iPhone12の背面にピンポイントでおかないと十分に充電できない」仕様に変わったという部分が最も顕著ですよね。
結局は,「多重コイルが原因で発生する熱」を抑えられなかったことに尽きます。
熱の発生を抑えるためか,MagSafeの本体は非常の小型・薄型化されていますし,原則的に「MagSafe1台でデバイス1台に充電」という仕様です。
それに加え,フラットな状態でのApple Watchの充電も不可に。Watch充電も備えたデュアルタイプも後日発売されるようですが,こちらはWatch用とiPhone・AirPods用の充電箇所が明確に分けられているタイプですので,元来のAirPowerにおける「同時」とは全く異なった考え方です。
これはもう,
「AirPowerは完全に諦めて,今後はMagSafeで行く!」
というAppleからの解答に他ならないでしょう。
大々的にMagSafeを推していますし,それに伴ってMagSafe関連商品の売り出しも熱を帯びていますので…。
しかし今後,「中央部にしっかりと装着しなくてはならない」「カバーを付けて充電すると跡が付く」「カバー内の磁石が原因でカバーが汚れる」「カバーを外して充電しなくてはならないなんて本末転倒」等の不満が高まってくるのが見えているのが現状のMagSafeです。
AirPowerは諦めたにしても,来年度以降のMagSafe関連の大きなアップデートを,Appleには期待したいものです。