噂通りにバッテリーがもたない…
「5G」という新機軸にに初対応するiPhoneとして,「iPhone12シリーズ」に対する期待は大きいものでした。
しかし,現実には,端末が対応しているのに肝心の5G網が…という,非常に残念な展開が続いています。もちろん,各キャリアは,通信網の充実に努力しているのでしょうが,我々ユーザーからすると,その進度に満足できているかと問われれば,大概の人が「NO」と応えるでしょう。
また,より深刻なのが,「5Gで何ができるのか?」という現実的なビジョンが全く見えないこと。端末は高上がりし,既存の料金体系は大容量プラン中心となって高騰しているのですから,先般のdocomoによる新料金プランが評価されるもの当然です。
また,「5G」にしても,本来の5G単独の通信網ではなく,「4G基地局を間借りした形」での「なんちゃって5G」による拡大が進んでいるようですので,もはや何もかもがちぐはぐとなっている印象を受けますね。
さて,そんな5G時代に対応する形で発表された「iPhone12」シリーズですが,以前から「5G時のバッテリーもちの悪さ」が話題に上っていました。加えて,4G利用時や3Dゲーム利用時にも…という情報もありました。
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そんなiPhone12シリーズのバッテリー事情に関する記事を見つけました。
4Gに比べて「20%」減?
記事によると,
iPhone 12での5G接続は,4G接続に比べて20%も電池持ちが短くなる可能性がある。Tom’s Guideが,150ニトの画面輝度にした状態で30秒ごとにウェブサイトを開くテストを実施。iPhone 12は,5G接続時は8時間25分だったが,4G接続時は10時間23分だったという。
ということです。
この傾向は,「iPhone12 Pro」でも見られたようですね。
以下がその実験結果。
5G時のバッテリー持続時間が大幅に短くなっていることが分かります。「20%」という数字は,想像以上に大きいものと感じます。
また,非常に気になるのは,一般的に5G利用時のバッテリー消費は大きくなると前置きした上で,
「iPhone12は,他のAndroid機と比べても電池消費が激しい」
と指摘されていることです。
これに関しては,前記の10/24付の記事にもあるように,搭載するモデムの性能によるところが大きいようです。
この問題,当然「iPhone12 mini」ではより大きくクローズアップされることになりますね。せっかく小型のiPhoneというコンセプトは称賛されているわけですが,やはりバッテリー消費に関しては問題視されています。というか,この部分だけが「問題」だとするレビューが殆どです。
現状,4G使用が中心の中でこのような評価なのですから,5G網が拡大してくると,miniのバッテリー持続時間に関する意見が,より大きく取り上げられるようになるのは目に見えていますね。
「5G初号機」としての価値が問われる
このバッテリー持続時間に関しては,高リフレッシュレートディスプレイを搭載していないのにこの状況ですので,「120Hz」ディスプレイの搭載が噂されるiPhone13においては,徹底的な改善が求められます。
新モデムの搭載はもちろんですが,A15の省電力化およびパワーとのバランス構築,システム全体のリフレッシュ等にも手を加えてもらいたいですし,若干本体を厚くしてもいいので,バッテリー容量を確保してもらいたいと強く願います。特にminiに関しては。
iPhone12シリーズにおいては,通信時のバッテリーもち以外でも,「スリープ時のバッテリー異常消費」「各種接続・ペアリング障害」「ワイヤレス充電不具合」「ディスプレイの表示問題」等,様々な問題が浮かび上がってきています。
昨年度は「OS」に苦労したAppleですが,今年はハード面でのトラブルが目立ちますね。
こうなってしまうと,
「iPhone12シリーズは,5G対応初号機だから…」
という残念な評価に繋がりかねません。
先日も,iPhone11でのディスプレイに対するリコールが出たばかりですが,できるならばOSのアップデート等による迅速な対応を行ってもらいたいところです。
まあ,モデムに関してはソフトウェアレベルではどうにもならないでしょうから,やはり真価は「iPhone13」で問われることになるのだと考えます。