「Arm版Win 10」VS「M1 Mac」の結果は?
予想以上のパフォーマンスぶりを発揮する「M1 Mac」に関しては,本ブログでも再三記事にさせていただいております。
「これまでのIntelCPUは何だったの?」
と思わせるほどのパフォーマンスと,予想以上だった「Rosetta2」のエミュレート下での性能に加え,格段にアップした省電力性能等,今のところ,Apple Siliconの未来は明るい…としか言えません!
アプリのネイティブ対応も予想以上の速さで進んでいることを考えると,「全てが予想以上」と言える現状なのではないでしようか?
さて,そうなると気になるのが「Arm版Win 10」です。
Apple Siliconの現状を考慮した上で,PCの未来を考えると,私はSoCチップが今後の主流になっていくだろうと考えます。
大なたを振るって「完全移行」を訴えたApple Siliconがここまでの成果を上げているのですから,余程特殊な利用環境を除いては,SoCチップの強みがますます見直されることになるのではないでしょうか?
そんな中…。
Windowsの未来に暗雲が立ちこめるような記事を見かけました。
「Arm版Win 10」のパフォーマンスは,M1 Macには遠く及ばない!
「Apple一人勝ち」の未来さえ…
記事によると,
PCWorldが検証を行ったところ,「Arm版Windows PC上で動くx64アプリ」のパフォーマンスは,M1搭載Macと比べて非常に厳しい結果になった
ということです。
Arm版Windows 10上でついにx64アプリ(インテル系CPU向け64ビットアプリ)が動くプレビュー版が12/10に公開されたとのこと。
この「Arm版Win 10」でのアプリ動作状況を,M1 Macと比較すると,以下のような結果になったそうです。
まずはGeekbenchのスコア。
「M1 Mac」が倍以上のスコア。
続いてCinebench。
「M1 Mac」とは比較にならない有様…。
これは,動画エンコードツールHandBrake。
比べるまでもなく…。
記事では,
『PCWorldのライターは「非常に、非常にひどい」との感想を述べている』
と記していますが,正に目を覆いたくなるような結果ですね。
もちろん,まだ「プレビュー版」ということで,ここからの改良があるのでしょうが,しかし,プレビュー版から性能が何倍もアップした…という事例は聞いたことがありませんので,恐らくその「伸び代」は,たかが知れているはず。
Microsoft,Windows,これはまずいことになってきました。
2021年は,PC業界再編のスタートになりそうな予感…
世のPCま主流がノート型になっていることを考えると,パフォーマンスと省電力性との両立は,今後もPCにおける「メインテーマ」となってくはず。
だとすれば,PCのチップが「ARM化」していく可能性は十二分にあります。
世の中の「M1 Mac」受け入れについては,もう少し抵抗があるかと思いきや,もうすでに十分な評価を受けている状況ですので,これは2021年がPC業界の再編成に向けたスタートになりそうな予感さえします。
これに,iMac等のデスクトップAppleSilicon Macが成功を収めるとなると,Appleに有利な展開しか思い浮かばないことに…?
さすがにこのままではMicrosoftやWindowsPCがまずいことになっていくのではないかと,訳もなく心配になります。
なかなか先が読めそうにない,2021年のPC界。
1年後に笑っているのは,Appleなのか,それともWindows勢なのか?
もしかしたら,とんでもないことが起きる1年になるかもしれません。