Snapdragon888のベンチマーク登場
Snapdragonシリーズの新モデルとなる「Snapdragon888」。
この度,そのベンチマークスコアが公開されました。
そこからは,SnapdragonとAチップのパフォーマンスに対する考え方の違いも垣間見ることができるようです。
ベンチマークと総合性能と…
記事によると,
Qualcommが新しいシステム・オン・プロセッサ(SoC),Snapdragon 888のベンチマークスコアを公開した。AnandTechがまとめたベンチマークスコア一覧を見ると,Snapdragon 888のスコアはAppleのA14どころかA13をも下回っている
ということです。
こちらがその結果ですね。
確かにこれを見ると,Snapdragon888は旧タイプのAチップ以下のスコアしか出せていないことが分かります。
しかし,だからといって「Aチップの独壇場」と言うわけでもないようで…。
以下の記事には,意外なSnapdragon888の強みもまとめられています。
要は,「Geekbench」のように,単発で瞬発力を図るようなベンチマークでは強いAチップだが,それを繰り返したり,システム全体の総合力を計測するようなテスト内容においては,Snapdragon888野方に分がある結果も上がっている…というのです。
思えば,AnTuTuのデータでは,これまでもAチップのスコアが伸び悩む傾向にありましたが,恐らくは「何をどのように計測するか」という内容にも関わっているのかもしれません。
二つ目の記事内には,iPhone12で計測を重ねるたびにデータが落ち込んでいく理由について,本体が熱くなっていることから「発熱」に関係があるのではないかと予想しています。
そういえば,以前の記事で,iPhone12シリーズで3Dゲームのような高負荷の作業をすると,発熱が半端ないことになり,バッテリーが異様に減っていく…ということもご紹介しました。
その点においては,来年度の「A15」に向けての課題は決して小さいものではないのかもしれませんね。
「瞬発力」のAチップか,「安定」のSnapdragonか…?
乱暴に言えばそのようにくくることができるかもしれない…ということなのかな?
「AppleSilicon強し」の印象は非常に強い!
しかし,Geekbench等のスコアでAチップがダントツの性能を示したことは,「AppleSilicon強し」の印象を植え付けることになるでしょう。
そして,このことは,今後のAppleに取っては非常に強い追い風になると考えます。
どういうことかというと,「Aチップ」を基本とし,それを強化した「X」「M」「T」という,iPadPro,各種Macに搭載されるApple Siliconが今後も生産されることを考えると,スマートホン業界だけではなく,タブレット,ノートPC,デスクトップPCにおいても,Appleデバイスの性能の高さが大きな影響を及ぼすことになると考えるからです。
現状でも,「M1チップ」を搭載した「MacBook Pro」「MacBook Air」の超高性能ぶりが,世界を席巻中です。
基本たる「Aチップ」において最高性能を維持していくことで,様々なデバイスにおいて,こと性能面での優位を保つことができるわけですので,今後,「脱Intel策」をとったAppleの強みが発揮されていくことは想像に難くありません。
2021年…。
いよいよAppleの大躍進が始まりそうな予感がします。