結局,AirPods Maxの音質ってどうなの?
AirPods Maxの登場を受け,本ブログでは,オーディオ&ビジュアル評論家の本田雅一さんのレビューをご紹介してきました。
これらのレビューの中では,
「これまでのAirPodsのような,"音質に関しては語れない"というレベルではなく,価格を考慮しても十分戦えるレベルにある」
という位置づけのように感じました。
「7万円でも戦える」ということであれば,それだけで「なかなかやるな…」という印象にもなるのですが,やはり気になるのは「相対的に比較したとき」の問題です。
具体的に言えば,「WH-1000XM4」「MOMENTUM Wireless3」との音質比較。
確実にこれらの機種よりも音質面で優れているのであれば,AirPods Maxの商品価値はかなり上がってくることになります。Apple製品というアドバンテージもありますし…。
しかし,その逆となれば,「Apple信者御用達」と見られても仕方がない状況に追い込まれることは必至です。
様々なレビューが出回ってきた現状で,その音質面での評価を冷静に加えていこうと思います。
定評のあるYouTuberの評価は一貫している…
今回音質評価の参考にさせていただくのは,YouTuberの中でもイヤホン・ヘッドホンの音質評価に定評のある以下の方々の動画です。
この中で最もAirPods Maxの音質を評価しているのはセゴさんかな?
他の機種との比較評価はないものの,値段相応との評価をしています。
逆に,最も辛い評価をしているのがまみよしさん。
「2.5万円の音質」と,結構辛口です。
他の機種と比較することで,非常に説得力ある評価を行っているのがまるおさんです。
「WH-1000XM4」は越えるものの,「MOMENTUM Wireless3」とでは大きな差がある…としていますね。ここに関しては,前述した本田さんも同様のレビューをしておりました。
ということで,概ね言えるのは,音質面だけで評価すると,
「MOMENTUM Wireless3を買うのが最も幸せになれる」
ということのようです。
音質傾向で言えば,AirPods Maxに関しては,
「非常にフラットであり,特徴のない音」
と評価されています。
このため,映画等,台詞のある動画などで聴くと,非常に聴き取りやすくなるようです。これ,従来のAirPodsでも同様の傾向がありました。
つまり,AirPods Maxは,これまでのAirPodsの「音質強化版」という位置づけで見取ることができそうです。
確かにAirPods,AirPods Proよりも大幅に音質が良くなり,空間の作り方,音場の広がりも格段に向上してるようですが,音の分離感,リスニングで必要な音の艶っぽさに関しては期待できない音のようです。
この点で,「生粋の音質追求型,リスニング傾向の音作りに徹した」モデルである「MOMENTUM Wireless3」に対しては,こと「音質」に関して大きな差が生まれたものと考えられます。
もともとAppleのヘッドホンですので,単純に「音質のみ」を追求するタイプのモデルではなく,ある一定の音質を保証した上で,空間オーディオやAppleテバイスとの連携,優れたノイキャン等の付加価値を売りにしたモデルであるわけです。
しかし,「7万円」という価格が,これまで以上に音質に期待させてしまった…ということなのかもしれません。
「MOMENTUM Wireless3」って,やはり名機だ!
Jabra「Elite85t」のレビューでも書きましたが,この2020年は,2019年に発売された「MOMENTUM Wireless3」を越えてくるような完全ワイヤレスノイキャンヘッドホン・イヤホンが全く登場しない…というなんとも残念な年でした。
しかし,逆を言えば,「MOMENTUM Wireless3」の「音質オバケ」ぶりが遺憾なく発揮された年だった…ともいえるわけで。
もちろん,ゼンハイザーの音が私の好みであるという要因が非常に強いのかもしれませんが,それにしても数々のレビュアーの方々が口を揃えて「MOMENTUM Wireless3」の高音質ぶりを唱えるわけですので,やはりそこには理由があるものと考えます。
というわけで…。
自信をもって言えそうです。
音質重視で考えるのなら,「MOMENTUM Wireless3」がベスト
なんじゃない?