未だに恩恵を感じられない「5G」ですが…
日本の大手携帯キャリアのCMを観ると,やたらと「5G」を前面に出してiPhoneの売り込みをかけています。
しかし…。
肝心の「5G」の恩恵を感じられているユーザーはどの程度いらっしゃるものでしょうか?
まずもって「エリア」がなかなか拡大しない。正に「宝の持ち腐れ」という状態。
特に私の住んでいる秋田のような田舎では,エリア拡大までにはもうしばらくかかりそう。先日auのエリア拡大の情報がありましたが,こちらは従来の4Gの回線を5Gでも使えるようにするという,まやかし的なやり方です。
正攻法では「間に合わない」と感じたキャリア側の,当座をしのぐ策とみるべきであり,当然5G本来の性能を引き出せるものではありません。
更に,5G特有の魅力的なコンテンツが,なかなか見えてこないことも期待はずれでした。「何ができるか?」がはっきりしないのであれば,5Gの本当の魅力も見えてきません。
これらの致命的とも言える問題を,2021年内にどの程度解決し,見通しを付けるか…。非常に深刻な課題です。
私も,2021年には5GiPhoneに機種変の予定。それまでには状況が変わっていることを望まずにはいられません。
さて,そんな中…。
iPhone12の登場によって,5G対応端末が飛躍的に伸びたという記事が来ています。
なんと前年同月比「1,671%」!
記事によると,
モバイル分析プラットフォームのFlurry Analyticsが最新のレポートで,「iPhone12シリーズの発売により5G対応スマートフォンの急速な普及が進んでいる」と報告した
とのことです。
5G対応スマートフォンがアクティベーションされた推移を示すグラフがこちら。
なんと,iPhone12発売の時期に,前年同月比で「1,671%」という驚異的な伸びを示しています。当然それまでも緩やかに上昇してはいますが,明らかにiPhone12が起爆剤になっていることが分かりますね。
台数ベースではスマートフォン市場全体に占める5G対応スマートフォンの割合はまだ1.7%ということのようですが,今後はこの比率が急伸する事は確実。5G端末内でのiPhoneの影響力が増していくことは明白です。
それを証明するかのような資料も掲載されていますね。
現在は,5G端末で先行してきたSamsungが61%のシェアを占めていますが,新規アクティベーションでの内訳では,iPhoneが63%を占めているのだとか…。
新登場月の特需という面を除いても,恐らくはiPhone優勢で5G市場は動いていくことでしょう。
その理由としては,
「iPhoneがメイン機種全てで5Gに対応している」
ためです。
具体的に言えば,廉価版である「iPhoneSE」と,型落ちである「iPhone11」「iPhoneXR」を除けば,「iPhone12シリーズ」全てが5G対応。
「高級機指向」「シンプルな機種構成」というiPhoneの特性が,5G割合を高める要因となっていることは明らかです。
Samsungは,世界的な販売台数は世界一かもしれませんが,その主力はフラッグシップ機以外の「ロー,ミドルクラス」の機種。当然「5G比率」で言えば,iPhoneが強みを発揮するはずです。
2021年が5G勝負の年!
日本においては,今年のiPhone12シリーズ,2021年のiPhone13シリーズあたりで,5G対応iPhoneが相当数出回ることになるでしょう。
ここが「勝負」ですね!
2021年中に,5Gエリアをどの程度広げられるか…?
また,どれだけの魅力的なコンテンツを提供できるか…?
「結局5Gなんて使わなかった…」
という結果に陥らないように,各キャリアや通信・サービス業界においては,総力を傾けていただきたいと願います。