意外に鈍い? 格安プランへの移行意欲
昨年末から広がっている大手キャリア「20GB・2,980円」の波。
auの「povo」のみ「通話プラン無し」の2,480円が選択可能ですが,「5分通話し放題」をプラスすると,「2,980円」と料金が横並びになる仕組みです。
この後,楽天モバイルが,「20GBまで1,980円」というとんでもないプランをぶち込んできましたが,未だ楽天回線エリアが完璧できないことに加え,楽天回線がプラチナバンドを有していないこと,iPhoneに正式対応していないこと等,価格設定だけでは語れない弱点があることも事実。
現状では,「ahamo」「povo」「SoftBank on LINE」という,3大キャリアから選択するのが一般的だといえましょう。
私は先日「povo」の先行エントリーに登録済み。
電話は殆ど使用しないため,「2,480円」のプランでいこうかな…と考えているところです。
さて,いよいよそんな格安プランが3月に動き出すわけですが,積極的に「乗り換えたい」と考えてるユーザーが意外に少ないというアンケート結果が紹介されています。
「乗り換えたい」のは30.4%に留まる…
この記事には,日本トレンドリサーチが,スマホ利用者に今後のスマホキャリアやプランに対する乗り換えの意向についてのアンケート結果が掲載されています。
これが結構意外なものでした…。
まずは現在のキャリア利用傾向。
実際はauの割合がもう少し高いようですが,まずまず実態に合っているというところでしょうか。当然「その他」には「大手のサブキャリア」「MVNO」等が含まれます。
次に,支払っている携帯料金。
ちょっと意外な結果です。
今回のアンケート対象が,どの地域かによって大きく変わってくるでしょうが,私の住む秋田市などは,恐らく大手キャリアの利用が殆どでしょうから,「4,000円以下」の層が格段に減る結果になるのでは…とよそうします。
逆に,今回のアンケートのように「MVNO」利用層が多くなれば,必然的に月額料金が下がることになるでしょう。
次に「キャリア,プランの乗り換え意向」。
私のように「積極的に乗り換えたい」と考える層が「30.4%」というのは,「少ない!」と感じました。多くのスマホユーザーの利用通信量は20GBあれば足りる…というのが現実的でしょうから,それが2,980円で事足りるのあれば,もっと乗り換え意欲が高くなると考えていたのですが…。
最後,月額料金別の乗り換え意欲は?
当然ながら,高額料金を支払っている層の乗り換え意欲が高く,2,000円以下の意欲が非常に低くなっています。
また,高額料金を支払っている層でも,「乗り換えに関心が無い」とする割合が一定数存在することは,「多少高くても使い放題のプランがいい」と考えているヘビーユーザーの存在を裏付けていますね。若い層,特に学生層が厚くなっているのでは?
しかし,記事では,「乗り換えを考えない」理由についての記述もありまして…。
何と,「乗り換えが面倒くさい」「プランの違いがよく分からない」等のリテラシー不足ととれる回答が結構あったというのが衝撃的です。
恐らくは高年齢層に多い回答なのかもしれませんが,使ってもいないデータ量のためにキャリアからむしり取られることの無いよう,できれば家族等がサポートしてあげられるような環境をつくっていくことが重要になってくると思われます。
日本通信は「20GB・1,980円」 楽天モバイルの整備も気になる
大手3社の格安プラン解説が迫る中,MVNOは厳しい選択を迫られています。
先日料金引き下げに関してdocomoとの話合いが不調に終わったという情報が流れた日本通信は,どうやら着地点を見いだしたようで,無事に「20GB・1,980円」というプランを2月18日から開始し,3大キャリアに挑むようです。
しかし,今後のことを考えると非常に気になるのが楽天モバイルの動向。
先日は,楽天モバイルが,早急なプラチナバンドの再配分を迫っているという記事が出ましたね。
現状,電波が繋がりにくい…というハンディを背負っている楽天モバイルですが,これでプラチナバンドを無事に獲得し,今後iPhoneに正式対応,順調に通信エリアを拡大…と進めば,恐らく数年後には「20GB・1,980円」「無制限2,980円」という価格設定が他のキャリアに牙をむくことになるでしょう。
数年後には,もう一度価格改定の波が来る…。私はそう睨んでいます。
果たして楽天は今後数年を順調に成長できるのか?
そして,もうひと波来たときに,果たしてMVNOは生き残れるのか?
日本のキャリア事情は,混迷期に入ったと言えそうです。