Jabra「Elite85t」ファームウェアアップデートで音質変わった?
昨年末に発売され,一気にその人気が高まったJabra「Elite85t」。
私も年末年始に,「FALCON Pro」「CLUB PRO+ TWS」を試し,結局残したのは「Elite85t」でした。
私は,このイヤホンが「」どこかが突出している…」ということでは無いと判断しています。しかし,トータルとしては非常に良くまとまっているんですよね。
また,全体の音質傾向として,低音が非常に心地よく響き渡り,中・高音部もそれに埋まることなく,しかし優しく主張するという,リスニングとしては理想的な鳴り方をするイヤホンだと考えております。
低音を活かすには,イヤーチップ選択が非常に常用になりますが…。
そんな「Elite85t」ですが,2月に入ってからファームウェアアップデートが来ていたとのこと。見逃していた私も遅遅とアップデートして見たのですが,音質傾向が結構変化しているようです。
低音が減って中高音がくっきり…
今回の目玉は,AirPods Proのような,自分の耳にイヤホンがフィットしているかを感知する機能が加わったことのようです。
しかし…。
私が最も気になったのは,その音質傾向の変化です。
私の使用環境での「Elite85t」の最大の魅力は,その低音でした。
量的にも質的にも満足できる豊かな低音が,音楽全体を下支えしていたのです。これが実に絶妙で,量感を感じるからとって中・高音の邪魔は決してしませんでした。加えて,中・高音もある程度の主張と解像度をもって低音と融合することで,リスニング機としての「Elite85t」の音を形成していたわけです。
しかし,今回のアップデート後,その低音の量が減り,中・高音の解像度がアップしたような印象を受けました。
私の耳には結構な違いのように感じました。
傾向としては,緩やかで温かみのあるというよさを生かしつつ,これまでよりもフラットでモニター寄りの音に変化しているように感じます。
中・高音部の特徴に関しては,YouTubeでワタナベさんも同様のレビューをなさっていますね。
さて…。
この評価非常に微妙なところです。
一般的に言えば,よりナチュラルで万人受けする音質に変わったと言えるでしょう。
しかし,低音寄りの音が好きなユーザーにとっては,「前の方が好きだった」と考える方もいるのでは? 私は後者です。当たり前過ぎてつまらなくも感じますし…。
全体の傾向は変わっていないと言えますし,今回の変化で即「Elite85t」を使わなくなる…ということではありませんが,もしできるのだったら,ファームウェアを前に戻したいくらいです。
できないのかな?