「M1X」の性能をGeekbenchで考えると…
3/23とも言われていたAppleのイベントは遠のいてしまいましたが…。
今後のイベントの中で,もしかすると発表されるかもしれない…と言われているのが「新型iMac」。21.5インチ後継機の方ですね。27インチ後継機は今年後半で確実でしょうから,果たして時差発表があるのかどうか…。
このiMac21.5インチ後継機やMacBookPro14/16インチに搭載されると噂されているのが,Apple Siliconである「M1X」チップです。
現在発表されている「M1」のグラフィック性能向上版という位置づけのようで,先日はCinebenchスコアが流出しました。
「M1」と比較すると,マルチスコアが2倍になっているということで,Ryzen 7 やCore i9に方を並べるほどになると見られます。
しかし,この「Cinebench」のスコアは,これまでのAチップのスコアに関してはGeekbenchのスコアと傾向が異なる場合も多く,私などはどうしてもGeekbenchスコア基準で考えてしまう傾向がありました。
そんな中…。
このCinebenchのスコアをGeekbenchスコアに置き換えてみたら…という記事を見かけました。さて,どうなる?
更に上があることを考えると驚異的
記事によると,
YouTuberのルーク・ミアーニ氏が,既知のApple AシリーズチップのGeekbenchスコアから「M1Xチップ」のGeekbenchスコアを推測した結果,マルチコアスコアでRyzen 7 5800XやCore i9-10900Kを上回るとの予想を発表した
ということです。
まずはApple Silicon内でのマルチスコア比較。
14,000弱のスコアを出している「M1X」の正に圧勝というべきグラフ。「驚異的」と言われてきた「M1」の2倍という実力が,実際の動作でどのようなパワーを発揮するのか,楽しみでしかありません。
また,気になる他のプロセッサとの比較がこちら。
上が「Cinebenchスコアベース」,下が「Geekbenchスコア換算」ということになります。
興味深いのは,やはりこれまでの傾向と同じで,
「GeekbenchではApple Siliconが相対的に高めのデータとなる」
ということ。
Cinebenchでは,Ryzen7,Core i9の後塵を拝していますが,GeekbenchではCore i9を抜き去ってRyzen7に肉薄しています。
18CoreのMac Proを凌駕しております。私の24CoreのGeekbenchスコアが以下のようになっておりますので,恐るべきコスパといえましょう。
そして…。
この「M1X」の上に,27インチiMac後継機やMac Proに搭載されるであろう「Tチップ(仮称)」が控えていることを考えると,
「この先どこまで高性能になるの?」
と,少々恐ろしくもなりますね。
これで互換性問題がクリアされれば…
これだけApple Siliconの高性能ぶりが取り沙汰されると,やはり最大の問題は「互換性」ということになります。
先日も,各種アプリのApple Siliconへのネイティブ対応に関する記事をご紹介しましたが,ネイティブ対応とはいえ不具合が残っていたり,そもそもネイティブ対応への動きが鈍化していたりと,本格的なApple Siliconへの移行を前に,「IntelMacからの完全移行」に対する懸念が膨らんできました。Parallelsによる仮想化の問題も出口が見えませんし…。
Appleに取ってはせっかくの「売り時」です。
今後の高性能「AppleSilicon Mac」は,正にメイン機としての活用が見込まれる機種。ここでしっかりと「買い換えてもらう」ことが,今後のMacのためには非常に重要になってくると考えます。
新型Mac Proが登場する2022年までの,互換性に関する動向から目が離せません!