MacBookに「底面チルト機能」 ?
M1のグラフィック性能向上版と目される「M1X」を搭載するであろう「iMac」「MacBookPro14/16インチ」の登場に関する情報が増えてきていますね。
そんな中,先日「M1X」の性能に関して気になる記事をご紹介しました。
それは,シネベンチに登場したベンチマークスコアをGeekbenchに換算したらものすごいことになるということに加え,機種ごとの冷却性能によって,発揮できるパフォーマンスが異なってくる…というものです。
この記事内では,今後登場するであろう「iMac」「MacBookPro14/16インチ」双方に「M1X」が搭載され,より冷却能力が上であるデスクトップ機のiMacのパフォーマンスの方が高くなる…と見られていることをご紹介しました。
この「新型iMac」,先日ディスコンとなったiMac Proにも迫る性能を有してるという噂もあるわけですが,そうなると,ノートタイプである「MacBookPro14/16インチ」との性能差はかなり大きなものとなり,しかも,その差は「冷却性能」によってのみもたらされる…ということになります。
「本当に冷却性能がパフォーマンスにもたらす影響力がそんなに大きいのか?」
ここが最大の謎です。
この記事内では,特許申請された冷却ファンの画像にも言及していますが,M1搭載の現行「Air」「13インチPro」との間で,ファンあり13インチProの性能面での大きなアドバンテージはそれほどない…というのが一般的な捉えとなってるように思いますので,信じ難いというのが本心なんですよね…。
そんな中…。
今後登場するであろうMacBook系に,「底面チルト機能」を搭載するための特許が申請されたということです。
冷却のため…としか考えられません。
それほどまでの冷却が重要なのか?
記事によると,
Appleが,「冷却能力を向上させる,展開可能な底面の機構」という題名がつけられMacBookの冷却機構に関する特許を取得した
ということです。
今回の特許は,「底面全体がチルトする」タイプと,「底面の一部がチルトする」タイプの2種類が申請されたようですね。
私,今回のチルトアップ機能は,Appleにとっての「異常事態」だと思います。
どういうことかというと…。
Appleはこれまで,iMacにしてもMacBook系にしても,全体のデザインをとにかくシンプルに,スタイリッシュに…というデザインに心がけてきました。iPhoneやiPadに関しては,今後「ボタンレス」に向かっていくことは明らかです。
そんな中,今回の「チルト機能」は,その真逆をいくものです。
アルミの1枚板で覆うというAppleのデザインの根幹を崩してまでも搭載しようとする今回のチルト機能。当然,その裏にはそれだけの理由があるはず。
もはや考えられるのは,
「Apple Siliconにとって,チップの冷却が最重要課題となっている」
ということ以外あり得ません。
グラフィック性能が向上する「M1X」においては,その発熱量が「M1」とは比べものにならないくらいに上昇しているのでしょう。
今回の特許が,もうすぐ登場するであろう「MacBookPro14/16インチ」に即搭載されることは無いにしても,今後のことを考えると,十分な冷却性能を持たない機種では性能を発揮しきれないレベルに達しているということは言えそうです。
「M1X」という同一のチップを採用していながら,デスクトップ機の方が大幅に性能がアップしている…ということも,このような冷却性能事情を基に考えると納得がいきます。
デザイン性を崩してまで性能を優先しようとするAppleの姿勢に,「Apple Silicon化」への本気を感じますし,「Apple Silicon」の性能への驚きも感じます。
新型「Mac Pro」のチップは…?
個人的には,「M1X」移行に登場するとされている,「Tチップ」を搭載する「新型Mac Pro」の性能が気になって仕方ありません。
「M1」の改良版である「M1X」でさえ天井知らずの様相を呈しているのですから,これを更にスケールアップし,しかもApple純正GPUを同時に搭載すると言われている新型Mac Proは,どこまでその性能を伸ばすのでしょうか?
もはや「現実味」が薄れているような感覚さえ覚え,楽しみでしかありません!