今回の格安ぶりは何かの予兆？
言わずもがな，Apple製品のブランド力はそのデバイスの性能，デザイン性，堅牢性，他のAppleデバイスとの連携等，様々な要因が重なって生まれているものです。
そして，その「Appleブランド」の下支えになっている大きな要因の１つに，「値引きをしない」ということが挙げられるでしょう。このことにより，特にAppleデバイスにおいては，
「欲しいときが買い時」
と考えられるようになりました。
モデル末期になったからといっていたずらに値引きをして売りさばくような真似をしない。メーカーとユーザーの信頼関係が生まれているのです。これによって，Appleデバイスのリセールバリューが非常に高いということは皆様もご承知のことと思います。
このことはApple直営のAppleStoreやオンラインショップでも同様ですし，基本的にはAmazonや大手量販店など，Appleデバイスを取り扱う側でも大きな値引きは御法度となっておりました。
これらのApple以外の販売に関しては，ほんの僅かに付くポイントや若干の値引きに一喜一憂して購入先を選択することもありますし，何らかのセール中にMacやiPadなどの高価格帯製品が数千円程度値引きされる時期を狙う場合もあるでしょう。これらも全て，「大幅な値引き販売を行わない」という，Appleデバイスに対する信頼から生じるものです。
しかし…。
この度のゴールデンスウイーク中は様相が異なりました。
Amazonを始め，大手家電量販店で，AirPodsシリーズ・AppleWatch Series６の値引き販売が行われたのです（AirPodsは5/5まで，Apple Watchは5/9までのようです）。
しかも，その値引き額が恐らくは史上最高額。
Appleのウエラブル機器に何が起こっているのでしょうか？
新製品の予兆なのか？
売上苦戦か？ 新製品登場か？
まずもって今回の値下げ額ですが，AirPods Proで「4,900円」，AppleWatch Series６は「5,500円」となっています。
これに「5％」のポイントも付いてくるのだから，Appleデバイスにあるまじき「大盤振る舞い」となっているのです。
正に異常事態と言えます。
当然何かしらの「裏」があるはずですね。
上記の記事では，その理由を「販売不振」に求めています。
当初は「完全ワイヤレスノイキャンイヤホン」というジャンルの中で無敵を誇っていたAirPods Proですが，昨年来多くのライバル企業が参入たこともあり，その販売は伸び悩んでいるようです。
これに関しては，先月末に発表されたAppleの決算においても，iPhone，Mac，iPad等の販売の伸びに比べると，やや低調だったことは確かです（それでも大きく伸びてはいましたが）。また，「減産」の噂もありましたね。
個人的には，
「それにしても値引率が大きすぎる…」
と感じます。さすがにここまで値下げされては，これまでの「ユーザーとの信頼関係」にひびが入るレベルかと…。セール直前にプロパーで購入している人もいるでしょうから。
ここで，「販売不振」意外に値引きの要因を探るとなると，「新機種投入の予兆」と考えるしかないのではないでしょうか？
折しも先日，「Apple MusicHI-FIプラン」の影に隠れてはいましたが，さらっと「AirPods3も同時に発表か？」というリークもありましたが…。
「AirPods3」は突然現れるのか？
AirPods3に関しては，もともと３月の登場が噂されていました。
しかし，４月に延期されたと言われる先日のイベントでの発表は無し…。その際には，今年後半の発売なのでは…と，随分とトーンダウンした印象を受けました。
３月前にリークされた画像が，実は偽物だった…という報道があったのも，熱が下がってしまった要因になっているかと思われます。
しかし，今回の大幅値引きと，「間もなく」と噂されたAirPods3の登場とが結びついているのであれば，新製品がないことで伸びなやむウエラブルデバイスのテコ入れのため…と，ある程度納得できるような気がします。
それにしても，Apple Musicの高音質化とAirPods3の両方が本当に近いうちに来るのであれば，こんなに嬉しいことはないのですが…。
